制度趣旨通り改善を 民商の要請に申請書の威圧文言を削除
コロナ禍に対応した国民健康保険(国保)税の減免申請に関わって、要件である前年比収入3割減にならなかった場合、減免取り消しや差額を徴収されても異議申し立てをするなと署名・捺印を強要―。減免趣旨に反するこんな不当な対応をしていた佐賀市に対し、佐賀民主商工会(民商)は11月17日、同市と交渉。この文章の削除と、減免制度の周知徹底を求めました。保険年金課長は「申請書は改善する」と約束しました。
11月26日には真島省三前衆院議員(共産)や市議団と一緒に再度、佐賀市に申し入れました。真島氏は「厚労省の減免趣旨とも違う佐賀市の威圧的な態度は、市民に減免を諦めさせる『水際作戦』ではないか」と指摘し、速やかに減免申請を受理するよう求めました。
今年度の国保税11万2800円が免除された古川勝矢会長は「減免制度で助かる人がどれだけいるかを考えてほしい」と訴え。吉田京子事務局長も「県内18市町で、申請書にこんなことを記載している自治体は、どこにもない」と抗議。市は「太線で囲んだ該当部分を削除した」と回答しました。
民商が制度の周知徹底を求めたことについても「再度、市報と生活情報誌で制度を知らせた。また、制度案内のチラシと申請書を窓口に置き、納税相談等でも、しっかり周知に努める」と答えました。
一方で、修正された申請書の冒頭には「地方税に関する調査及び関係部署等と情報共有することに同意します」との一文が残されたままです。不正が行われた場合と前置きしながらも、「すでに決定された減免の全部又は一部を取消され、その差額を徴収されても異議申し立てをいたしません」との文言が加えられました。また、世帯全員に調査への同意印を求めている問題も改善されておらず、さらなる修正を要望。後日、市は「異議申し立てをしない」という文言は削除しました。