新型コロナ感染者が急増 医療体制の強化へ支援の拡充を|全国商工新聞

全国商工新聞

 新型コロナウイルス感染者が全国的に急増しています。今、多くの中小業者が年を越せるかどうかの瀬戸際に立たされています。「Go To キャンペーン」の恩恵が大手に偏り、大規模な人の移動が感染を広げている可能性があります。同「トラベル」の期間延長に「反対」の声も広がっています。感染拡大の抑止は、国民の命と健康を守る政治の最優先課題となっています。
 従来の政府の対策では不十分です。検査体制の拡充と、医療崩壊を起こさせないために医療機関等への支援を抜本的に強めることです。また、クラスター対策にとどまらず、感染急増地(ホットスポット)となるリスクのあるところに網羅的なPCR検査を行うことです。大規模な地域や業種への「面の検査」を実施することは、無症状の感染者を発見・保護するためにも必要であり、検査費用は全額国庫負担とするべきです。
 医療機関、介護・福祉など、集団感染が発生すれば大きな被害が生じる施設などでは、施設の職員・関係者への定期的な「社会的検査」を行うことが、感染拡大を事前に防ぐためにも必要です。
 保健所の現場は疲弊し、感染症対策以外の業務に手が回らない事態も起こっており、人員の養成・確保を図り、体制強化に踏み出すべきです。
 医療体制の強化が必要な時に、病院の経営危機と従事者の賃下げを引き起こした政治の責任は重大です。受診・利用抑制などで収入が減少したすべての病院・診療所や介護・福祉施設への減収補填を行うべきです。
 地域の医療・介護は、国民の命と暮らしを支えています。「地域に医療機関を」と、民商や地域住民の力を合わせた運動で立ち上げた診療所もあります。「高熱を出した方を搬送するなど緊張の連続だ」と話す訪問介護と福祉タクシー事業者は、働き手の処遇の改善を求めています。
 感染拡大の中、経営危機を乗り越えようと奮闘する中小業者への支援を継続・強化するよう、政府への要請を強めましょう。
 また、「Go To キャンペーン」は、全国一律のやり方はやめ、地域ごとに飲食業や観光業、特に小規模事業者に直接支援が届くやり方を検討すべきです。

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