安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)は9月25日、立憲野党の政策に対する要望書をとりまとめ、立憲民主党、日本共産党、社民党に提出し、その後、国民民主党、れいわ新選組にも申し入れました。
市民連合は、次の総選挙で野党による政権交代を実現するため、野党と政策要望書の内容で合意し、国民の要求に応える政府をつくることをめざしています。
政策の主な内容は、社会の隅々に憲法理念を行き渡らせること、利益追求・効率至上主義(新自由主義)からの転換、ジェンダー平等を含めてあらゆる差別の解消をめざし、世界の中で生きる平和国家日本の道を再確認するなど、体系的に四つの柱にまとめ、15項目を掲げています。
広渡清吾・東京大学名誉教授(市民連合呼びかけ人)は、要望書の副題「いのちと人間の尊厳を守る『選択肢』の提示」に込めた意味を、「新型コロナウイルス危機を経て、新しい社会を展望する多くの人びとの共通の思いに応える政治的選択肢を打ち出す」ことだと説明しています。
市民連合の政策要望書を土台にした「共通政策」は、2016年の参院選、17年総選挙、19年参院選でもつくられ、市民と野党の共闘の旗印となってきました。
その内容は、選挙を重ねるごとに充実し、19年参院選では、5野党・会派が「消費税10%増税の中止」で合意するまでになりました。こうした市民と野党の共闘発展を踏まえ、今回の要望書には消費税の負担軽減と共に、再分配機能の強化、低所得層への負担軽減、富裕層と大企業に対する負担の強化が盛り込まれました。こうした方向は、民商・全商連が求めてきたものです。立憲野党の共通政策になるよう、後押しが必要です。
いま、多くの中小業者・国民が消費税10%増税と新型コロナによる未曽有の危機に直面しています。感染拡大の防止を図る検査体制の拡充と追加の経済対策を行うこと、国民のいのちと暮らしを軸に据えた政治こそ求められています。
要望書を力に、多くの市民と野党が結束して消費税減税を実現し、改憲阻止、立憲主義の回復、自公政権打倒のたたかいに力を合わせましょう。