保険証や口座とのひも付けなど次々
全国商工団体連合会(全商連)も参加するマイナンバー制度反対連絡会は7月21日、都内で内閣府や厚労省など5府省庁とヒアリングを行い、個人番号(マイナンバー)や健康保険証などとの一体化が狙われているカードの利用拡大について抗議し、国民監視強化をやめるよう求めました。
健康保険証の代用としてマイナンバーカードを利用することについては、「保険証と併存させる」と明言。公務員とその家族に共済組合を通してカード取得を進めていることについて、総務省は「強制するものではない」、国民健康保険とカードの一体化についても、厚労省は「強制しない」と答えるなど、カードの取得は任意であることを確認しました。
雇用保険手続きについて、2月5日に厚労省から都道府県労働局に発出された連絡文書「マイナンバーの取得の更なる徹底等に係る対応について」では、社会保険労務士が行う手続きで番号未記載の場合には、本人が番号提供を本当に拒否しているのか事実関係を確認すると明記されている問題で、「『未記載でも不利益はない』とこれまでの交渉で確認してきた」と追及。省側は、「100人以上扱っている社労士の手続きで、一人も記載がない場合など、本当に本人が拒否しているか疑わしい時に確認している」と回答しましたが、「本人が拒否している場合は、未記載でも不利益はない」ことをあらためて確認しました。
銀行口座と個人番号のひも付けについて、「国が個人資産を管理したいのでは?」と危機感を訴えるも、総務省などは今後の給付金受給の照会に必要とし、推進する姿勢をみせました。
参加者から「個人情報の漏えいなど深刻な問題を危惧している。国民管理・統制につなげる個人番号の利用拡大は行うな」と強調しました。