力を合わせて廃止に 東京個タク 労働組合インボイス学習会|全国商工新聞

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講演を聞き、商工新聞を読む参加者=1月26日、東京都内

 「『もう、インボイスをやめたい』という声が広がっている」「力を合わせて廃止させたい」―。自交総連東京地連東京個人タクシー労働組合(東個労)は1月26日、東京都内で「新春のつどい」を開き、消費税のインボイス(適格請求書)制度について学びました。全国商工団体連合会(全商連)の小林俊光運動政策局次長が「中小業者を危機に追い込むインボイスは直ちに廃止に」と題して講演しました。
 インボイス制度を巡っては2023年10月の制度開始以前から、個人タクシーの事業協同組合が運転手にインボイス登録を強要。登録しなければ、「あんどん」の不使用やキャッシュレス決済機の不貸与、タクシーチケットの決済受け付け拒否などの不当な圧力をかけてきました。
 東個労はこの間、「インボイス制度の廃止」を掲げ、全商連とも共同を進め、個人タクシー運転手らが被る悪影響を告発し、是正を求めてきました。
 全商連の小林次長は導入前から懸念されていた非登録業者の取引排除や値引き強要などが現実になったと告発。総選挙で自公与党が過半数割れとなった国会で「『消費税減税、インボイス廃止』を実現できるチャンスが生まれている」と強調し、「今こそ、声を上げていこう」と呼び掛けました。
 参加した個人タクシー運転手らから「2割特例などが無くなると、深刻な事態を招くのでは」「消費税は赤字でも取られる。こんな、ばかげた税金はない」などの声が上がりました。
 個人タクシーを営業して11年目になるKさんは「事業協同組合からの不当な圧力に抗し、インボイス登録をせずに営業している。登録した仲間から『もう、インボイスをやめたい』との声が広がっている。皆さんと力を合わせて廃止させたい」と話しました。
 個人タクシー運転手歴18年のYさんは「東個労が作製した『インボイスは発行できません』のステッカーを車体に張っています。インボイスを要求されることはほとんどなく、特に不都合はありません。運転手仲間の間で『軽減措置が無くなったら、どうなるのか…』との不安が広がっている」と語りました。

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