府の職員招き要請
大阪商工団体連合会(大商連)は5月19日、大阪府の職員を大商連会館に招き、府の「休業要請支援金」について懇談・意見交換会を開き、20人が参加しました。「全ての事業者を補償対象にすること」などを求めました。
府の職員は、申請時の個人事業者の「収支内訳書」と法人の「法人事業概況報告書」は「どちらも不要」とした上で、「二つの書類添付は努力義務であり、なくても申告要件を満たすと解している。今年4月と前年同月の売り上げが分かればいい」と回答。また、郵送の消印を申請日と見なし、「記入ミスがあっても、それだけで返送することはない」と答えました。
支援金は、府からの施設使用制限による休業の協力要請を受け、4月の売り上げが前年同月比50%以上減少している劇場や映画館をはじめ、スナック、カラオケボックス、キャバレーなど遊興施設の経営者が対象。給付額は中小企業は100万円、個人事業主は50万円です。
大阪市内で氷卸業を営む参加者は「取引先のスナック、クラブ、ライブハウスが軒並み休業で4月の売り上げはゼロとなり、5月も数件あるかないかの状態なのに、なぜ支援金対象から外されるのか。国の給付金も遅すぎて、家賃も給料も払えない。この場で回答をもらえないと帰れない」と訴えました。
府側は「そういう方は休業要請外の支援金を利用してほしい」と苦しい回答をしましたが、「そこまで待てない。遊興施設との取引がほとんどである業種は新たに対象にするなど、実態に即して制度を改善するべき」と繰り返し追及しました。
また、「施設名(屋号)の公表」「税務情報の使用」などの誓約書への同意が支給条件になっている問題について「屋号は個人情報であり、基本的人権の侵害。制度と関係ない項目を同意させるのは申請権の侵害にもあたる。自粛警察が横行し、ツイッターで『府のホームページに載りますので…受給すると詐欺罪として告訴します』など嫌がらせの張り紙を貼られた店もある」と指摘し、撤回を求めました。
懇談後、原田孝夫副会長は「業者は明日の支払いがよぎって夜も眠れない。何も手を打たなければ自殺も出る。困っている業者全員を救う気概で頑張ろう」と呼び掛けました。