全国商工団体連合会(全商連)も加わる「災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)」は11月10日、「災害対策全国交流集会2024」をオンラインで開催し90人以上が参加しました。
京都橘大学の岡田知弘教授が「『創造的復興』と『人間の復興』の新たな対抗軸」と題して講演。1923年の関東大震災以来、「創造的復興」と「人間の復興」との、せめぎ合いが繰り返されたと紹介。能登半島地震では、石川県復旧・復興本部会議の多数を中央省庁の幹部が占め、現場を顧みない「創造的復興プラン」になっていると指摘し「人間の復興を理念にした運動と政策論の提起が必要」と強調しました。
能登の被災地から、能登民主商工会(民商)の橋本庄平事務局長が報告。民商会員の「なぜ、こんな試練を与えるのか。でも、命が助かったから、最後まで頑張る」(美容室)、「私らは国から忘れられているのか。見捨てないで」(不動産)、「国の補助金申請は時間がかかり過ぎ。修理業者に見積もりを頼んでも、半年待ちだ。営業を再開したいのに進まない」(飲食)、「売り上げが伸び始めた最中に甚大な被害を受けた。悔しい」(輪島塗)などの切実な声を紹介しました。「会員が望むのは、能登で暮らし続けることだ。国や自治体は、地域の実情や特性に応じた復旧や復興を抜本的に強化すべき。県の『なりわい再建支援補助金』は自己負担が強いられる上に手続きが煩雑で、ほとんど使われていない。事業再開に役立つ支援策を」と強調しました。