コロナ禍の下で控えられていた税務調査が各地で頻発しています。民主商工会(民商)や県商工団体連合会(県連)は、調査対象者と共に対策会議を開いたり、納税者の権利や税務調査への向き合い方を学び、交流する税金問題研究集会などを開いています。参加した調査対象者は「仲間がいると、心強い」「自信を持って、調査に臨める」との思いを強めています。
広島北民商は先ごろ、税務調査への相談を通じて会員を拡大しました。新会員は早速、税務調査の対策会議に参加して、「仲間がいて心強い」との思いを強めています。
新会員は、広島安芸民商からの紹介で相談に訪れた秋山博一さん(仮名)。もともと商工新聞読者で、「困った時は、民商に頼ろう」と考えていました。
10月11日の税金対策部会で、竹本武士税対部長=タイル工事=ら6人と秋山さんとで、税務調査の対策会議を行いました。
秋山さんにとって初めての調査。全国商工団体連合会(全商連)の「自主計算パンフレット」を読み合わせて、事前通知から調査結果の通知まで、税務調査の流れを確認しました。事前通知で義務付けられている11項目について、秋山さんは「調査の目的は教えてくれなかった」「日時を相談、変更できることも知らなかった」と驚いていました。
仲間の立ち会いが大事なことや、調査範囲は原則として事前に通知された範囲に限定させることなどを学び、「同じ業者の仲間が一緒にいてくれるのは心強い。一人だと相手の言われるがままになってしまいそう」「調査に関係ないことを聞かれても、従わないと罰せられると思っていた」などと感想を寄せました。参加した役員は、自らが調査を受けた経験などを語りました。
秋山さんは「話が聞けて良かった。通知が来て心配だったが、仲間ができて心強い。これからも、よろしくお願いします」と語りました。