パソコンで自主記帳 全商連第5回サポーター学校|全国商工新聞

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全国363カ所で視聴された全商連の第5回自主申告サポーター学校

 全国商工団体連合会(全商連)は17日、「第5回・自主申告サポーター学校」(全6回)をオンラインで開催。全国363カ所で視聴されました。「パソコンを使った記帳・決算・申告」をテーマに、新潟、高知・須崎、鹿児島・曽於、長崎・島原、北海道・帯広の5民主商工会(民商)が実践報告を行いました。

核になる会員を

 新潟民商の宮澤祐太事務局次長は、支部で記帳会の定期開催を続けてきた取り組みを紹介。「名前こそ『記帳会』だが、地元で『気軽に相談できる場』や『交流の場』の役割を担っている。継続することにこだわり、参加者が1人でも開催している」と述べ、「記帳要求のある『核(レギュラー)になる会員』をつくることが大切」と述べました。

エクセルを活用
高知・須崎民商の「パソコン記帳教室」のチラシ

 須崎民商の宮田桃子事務局員は、「エクセル」の表計算シートを県連・民商で作成し、「これを使えば、パソコン記帳で青色申告特別控除を受けられる」などと周知して参加を広げていることを紹介。高知県商工団体連合会の入江博孝事務局長は「経費の集計にもエクセルを活用している」と説明しました。

「確実に記帳」を

 曽於民商の山本直子事務局長は、会員に徹底して「確実に記帳すること」を訴えてきたと強調。「民商で一般用と農業用の2種類の自主計算ノートを作成したり、カレンダーやメモ書きなど、それぞれのやり方で記帳している」と紹介しました。2014年の白色申告の記帳義務化に伴い、パソコン記帳に取り組み、青色申告に挑戦する会員が増えていると述べ、「最初は時間がかかったが、今では会員同士で教え合っている。自分で申告書を仕上げた時のうれしそうな顔は印象的です」と語りました。

3・13に7割が

 島原民商の友永紀子事務局長は、法人成りした会員の「パソコン記帳に挑戦したい」との要求から簿記教室(年6回)、法人の会員の集団申告に発展した経緯を報告。毎年、3・13重税反対統一行動で会員の7割が集団申告を行う中、「法人だからと、事務局任せでは駄目やったね」「みんなで行くと心強い」などの感想が寄せられたと話しました。

学習を欠かさず

 帯広民商の藤田郁子副会長は、婦人部のパソコンを使った「記帳カフェ」を報告。「2016年から月1度、平日午後1時~4時ごろまで、民商事務所で行っています。分からないことを教え合い、進めている」と紹介。入力を終えた参加者同士が、ひとしきり、おしゃべりをして帰ると述べ、「みんながいるので頑張れる」との声を紹介しました。会員の「学習したい」との要望に応え、「インボイス勉強会」を11人で開催したことなども述べ、「学習を欠かさないことが必要」と強調しました。
 「改めて自主申告の必要性を感じた」(熊本)、「一番知りたかった民商や支部の記帳会、計算会の取り組みを知ることができて良かった。支部の活動に生かしたい」(福岡・小倉)などの感想が寄せられました。

事務所や支部で視聴 神奈川・厚木民商 パンフ読み合わせたい

役員、会員、事務局員らが視聴しました=17日、厚木民商事務所

 「自主計算パンフレットの読み合わせを、今度やってみたい」―。神奈川・厚木民主商工会(民商)は第1回の開校以来、全商連の自主申告サポーター学校を民商事務所や支部が設けた会場などでウェブ視聴しています。
 第1回と第2回は9人、第3回は8人、第4回は7人、第5回は12人が視聴しました。
 第5支部の梶原清治支部長=サービス=は「第4回は、支部会議の場で視聴したい。会場の公民館にプロジェクターを持ち込んでほしい」と事務局員に提案。当日はプロジェクターで「サポーター学校」を投影し、支部会議に参加した7人で視聴しました。
 第5回は、12人が民商事務所などで視聴。「記帳に使うパソコンは個人持ちなんだろうか」「エクセル記帳なら、白色でも記帳できそうだ」「今まで、自主計算パンフレットの読み合わせをやってこなかったけど、これからはやりたい」などの感想が出されました。
 これまで皆勤で参加している下谷清人会長=外装工事=は「民商運動の基本が学べて、とても参考になる。もっと多くの人が関心を持って参加してくれれば、自主申告運動を担う役員も増えるのでは」と語っています。

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