事業者に直接支援を 和歌山民商 和歌山市に要請
和歌山民主商工会(民商)は5日、和歌山市に中小業者支援策を求めて要請し、井上彪会長=飲食=をはじめ5人が参加しました。要請項目は①国に中小業者への直接支援を求めてください②新札対応も含め、和歌山市独自に中小業者支援策を実施してください③国に消費税の減税とインボイスの中止を求めてください―の3項目。市側は産業交流局長、産業部長、産業政策課と商工振興課の課長の計4人が応対しました。
餃子・中華そば「珉明」を営む井上会長は、市内屈指の飲食店街「アロチ」の苦しい状況を報告。事業者を活気づけるため、消費税減税とインボイス(適格請求書)制度の中止などを国に求めるとともに、市独自の事業者への直接支援の創設などを求めました。
7月3日から始まった新紙幣対応について、飲食店の会員は「オープン当初から店内で券売機による注文システムを採用してきたが、新紙幣に対応する券売機への買い替えが必要」と訴え。たばこ店は「年金だけでは生活ができず、細々と経営している。主力の自動販売機の買い替えも高額で、現在の半分以下の小さい機械でも1 00万円近い出費になる。廃業も考えたが、生活のために必要だ。費用捻出に頭を悩ませている」など実情を伝え、補助金などでの対応を求めました。
営業調査の結果示し 島根・江津民商 江津市長と懇談
島根・江津民主商工会(民商)は7月16日、江津市のあたる中村中市長に「市内事業者の事業継続と市民の生活が安心できる持続可能な施策実施を求める要望書」を提出。民商会員の「営業動向調査」(6月15日~28日、29人が回答)の結果を示し、物価高騰の影響を受ける中小業者への直接支援などの創設を要望し、懇談しました。
野津克朗会長=自動車販売=が要望書を手渡し、営業動向調査で寄せられた会員の生の声を伝え、コロナ禍で3回実施され、市民にも事業者にも好評だった「ごうつ地域応援券」の4回目の実施や、国のコロナ支援の貸付制度を対象としてきた信用保証料補助の対象となる制度融資の拡充を要望。今秋から市が、生活交通対策として高齢者へのタクシー券配布やMaaS(次世代の交通サービス)の実証実験を行おうとしていることについて、「『タクシーがないから飲みに行かれん』というお客さんの話はよくある」との飲食業者の声を伝え、夜間のタクシー不足への対策も求めました。
営業動向調査では、業種を問わず物価高の影響が広がり、売り上げの減少と仕入れ単価の上昇分を価格転嫁しにくい環境の下、収益が悪化している状況が明らかになりました。「ひとこと欄」には「働けば働くほど、税金、国保料で持っていかれる。物価も光熱費も上がり、生活できない。まじめに働くのがアホらしくなる」「地元で商売をしている人たちへの支援を」「減税等をして、負担を減らして」「燃料費の補助を」など、切実な声が寄せられました。