消税務署の対応に翻弄され 2割特例で申告したのに… 「修正申告」で税額2倍!? 鳥取・米子民商会員|全国商工新聞

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 鳥取・米子民主商工会(民商)の会員が、消費税インボイス(適格請求書)制度が導入されて初めての消費税申告で、米子税務署の対応に翻弄されています。
 山本裕之さん(仮名)=防水塗装=は昨年、税務署に出向いてインボイスを登録。応対した署員の勧めで簡易課税を届け出ました。今年2月の班会で、消費税申告について学んだ山本さんは、2割特例を使って申告。4月になって、税務署から「消費税の申告に誤りがあるので、来署を」と電話があり、税務署に出向くと、簡易課税(第4種)で計算した修正申告書を提出させられました。
 「修正申告」によって、納税額は2倍に。山本さんは、渡された納付書を手に「なぜ、こんなに払わなくてはならないのか」と納得できず、民商に相談しました。申告書を確認すると、確定申告書の2割特例適用欄にチェックを入れず、付表6(「税率別消費税額計算表」)も添付しなかったため、税務署は通常の消費税申告と解釈していたようです。
 相談後、山本さんは、税務署にすぐに電話。担当署員に「2割特例で計算している」と伝えると、「あぁ~、なるほど」と声を上げ、「上司と相談して、かけ直します」ということに。しばらくして「(2割特例を適用した)最初の申告で間違いありません。修正申告は無かったことにしますので、追加の納付書は破棄してください」と連絡が入りました。
 後日、修正申告の破棄と、最初に申告した通りの申告内容になった旨の更正決定通知書が届きました。

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