「原発事故は国の責任!」「司法の独立、どこ行った!?」―。6月17日、950人を超える“人間の鎖”が最高裁を取り囲みました。「6・17最高裁共同行動ヒューマンチェーン」の一こまです。
主催は、全国商工団体連合会(全商連)も加わる「原発をなくす全国連絡会」など16団体が参加する同実行委員会。2年前のこの日、福島原発事故に対する国の責任を否定し、国の原発回帰政策を下支えする最高裁判決が出されたことに抗議し、正そうとする共同行動です。
原発事故被害いわき市民訴訟原告団団長の伊藤達也実行委員長が開会を宣言。「2年前の最高裁判決は、時の政権の意向に屈し、公正に欠ける。司法の劣化を許さない私たちの行動は、未来へと続くものだ」と訴えました。
参加団体の代表がスピーチ。「最高裁は、私たちのような原発事故被害者を二度と生まないよう、司法の責任を果たせ」「最高裁は、被害者の人権を守る最後のとりでだ。司法が被害者を守らずして、誰が守るのか」などと訴えました。
原発をなくす全国連絡会の岸本啓介さん(全日本民医連事務局長)は「最高裁に抗議する人間の鎖こそ、民なりわい意だ。人々の暮らしや生業を破壊した原発を推進してきた国に責任がないなど、あり得ない」と述べました。