全国商工団体連合会(全商連)も参加する「TCフォーラム(納税者権利憲章をつくる会)」は6月13日、国会内で第32回定時総会と記念講演をオンライン併用で開催。20人が参加し、40カ所で視聴されました。政権交代と世直しへの期待が高まる今、納税者権利憲章実現に力を尽くそうとの方針を確認しました。
記念講演で、TCフォーラム代表委員の石村耕治・白鴎大学名誉教授が「納税者権利憲章を議員立法で実現しよう」とのテーマで講演。「わが国において納税者の『権利利益』を確固たるものにするためには、納税者権利憲章(法)の制定が優先課題だ」と強調し、「今、憲章制定の好機が訪れている。まず議員立法による納税者権利憲章(法)を制定し、納税者の権利の『橋頭堡』『法的足場』を築こう」と提起しました。
参加者から「財務省・国税庁は、”納税者の利便性の向上”を口実に、納税者権利憲章の制定に背を向けている。こうした姿勢の下で、各地で強権的な徴税が行われている」との実態が告発されました。石村さんは「納税者の権利擁護を”課税庁の文化”にさせていく必要がある」と応じました。
代表委員の鶴見祐策弁護士が閉会あいさつ。「政権与党の裏金を巡る犯罪に、国民の怒りと弾劾の世論が広がっている。政権交代と世直しの風潮がこれほど、あからさまになった展開はかつてなかった。税制の民主化を求める国民の要求は急速に確実に広がっている」と指摘し、「納税者権利憲章を実現する条件が開かれている今、権利憲章実現をめざして力を尽くそう」と呼び掛けました。
定時総会では、2024年度の活動方針を確認。代表委員として益子良一(税理士)、鶴見裕策、石村耕治の各氏を選出しました。