売上減54%など実態調査支援を求めた要請実る 一関民商|全国商工新聞

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岩手県一関市 個人5万円法人10万円 緊急支援金第2弾

 岩手県一関市は2月1日~29日、個人5万円、法人10万円の「中小企業者等事業継続緊急支援交付金(第2弾)」を実施しました。一関民主商工会(民商)では、会員の約3割に当たる102人が申請。「民商が市に働き掛けたおかげで、支援制度の第2弾ができた。申請も簡単だし、本当に助かった」と喜ばれました。

会員の3割、102人が申請
市の担当者に政策提言書と予算要望書を手渡す菊地七郎会長(右)=2023年11月16日

 民商は昨年10月、会員100人に対して「営業動向調査」を実施。「売り上げが減っている」(54%)、「経営が苦しい」(52%)など、厳しい実態が浮き彫りになりました。
 寄せられた声をまとめて同11月16日、政策提言書と予算要望書を携え、市に要請。菊地七郎会長=建築=は「調査では、直接支援を求める声が多かった。経営環境が厳しくなる中、支援が無ければ、市内の経済・社会が壊れてしまう」と訴えました。市側は「(業者が危機にひんしているという)認識は民商と同じ。直接支援制度を検討したい」と回答。1月31日、第2弾を実施することを公表しました。第1弾(昨年10月~今年1月)を申請し忘れた人への上乗せ交付や、
 申請が通った建築業のHさんは「県と市の支援金を全て合わせて25万円。資金繰りが楽になりました。運動が成果につながってうれしいし、市が業者の訴えを聞いてくれたことにも励まされます」と話しました。
 菊地会長は「調査結果からは、中小業者の営業がどんどん悪化しているのが分かった。私の訴えは、会員や地域の業者の声だった」と振り返り、「声を上げれば要求を実現できる。これからも共に頑張ろう」と、会員らに呼び掛けています。

交渉の様子を1面で伝えた「岩手日日新聞」(画像加工)

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