【全中連決起大会】インボイス廃止、消費税減税を 大軍拡やめ被災地支援に|全国商工新聞

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 「奥能登の事業者は、営業と暮らしを一瞬で失い、避難を続けている。でも、能登は負けません!」「経過措置が機能しているうちに、インボイス制度をつぶそう」「『保守王国』群馬の県都、前橋で、民商が支援する女性市長が誕生した。市民と野党の共闘で政治は変えられる」―。2月7日、全国中小業者決起大会(主催・全国中小業者団体連絡会=全中連)が東京・砂防会館(千代田区)で開催され、全国から800人が集結。コロナ禍に物価高騰、昨年10月から消費税インボイス(適格請求書)制度が強行され、苦境にあえぐ中小業者が要求を持ち寄り、国会までデモ行進しました。大会に先立ち、8省庁などとの交渉、国会議員要請に取り組みました。

裏金自民へ怒り結集 危機打開へ800人参加

ガンバロー三唱でプラカードを掲げる参加者

 「インボイス廃止、消費税減税、保険証残せ、大軍拡をやめて被災地支援を」のスローガンを掲げて開催された今大会。壇上の垂れ幕には、「被災地への支援強め、公共の回復を」「裏金疑惑究明!企業団体献金禁止」「中小業者の経営守る物価高騰対策を」など九つの要求が並びました。
 「手っ取り早い景気対策として消費税減税を。5%に下げてほしい」と話すのは、北海道北見市で飲食店を経営するGさん。物価高騰で特に大変なのはストーブなどの灯油代です。「1リットル70円くらいだったのが、今は120円。北見では、この時期、マイナス19度まで下がる。命に関わるから、使わないわけにいかないし、もろに影響を受けています」。15年前に開業し、「お客さんが元気になってくれるのが楽しくて。店が大好き」と話す後藤さん。「自民党の裏金事件は、地道に商売している身からすれば考えられない。黙っていたら変わらない」と力を込めます。

紙の保険証残せ

 神奈川県平塚市で不動産賃貸業を営む府川清さんも「とにかく自民党政治には『徳』がない。国民がためた財産を奪う大泥棒だね」と怒ります。「これまで自民党が長く政治を担ってきた結果、格差や少子化、未来に希望が持てない日本になってしまった。人の幸せを考えられる、徳がある政治にしないと。43兆円もの大軍拡・大増税で戦争準備なんて、とんでもない」と、仲間とともに声を上げました。
 太田義郎代表幹事(全商連会長)が主催者あいさつ。「この30年、消費税は上がり続け、第1次産業だけでなく、製造業や町工場も廃れた。こんな日本にしたのは、国民生活を無視し、裏金作りで私利私欲に走る自民党だ。故郷を返せ、公共を取り戻そう」と訴えました。
 大会に賛同した業界団体から、インボイス制度の中止を求める税理士の会代表の菊池純さん、日本出版者協議会代表の水野久さん、出版ネッツ執行委員長の樋口聡さんが、あいさつ。
 全中連の加盟団体の決意表明として、全国保険医団体連合会理事の馬場一郎さんが「マイナ保険証で待ち時間が短縮される、医療の質が改善するなどは、全部うそだ。利用率はわずか4%台で、異次元の嫌われ方。紙の保険証を12月に廃止するとした閣議決定で混乱は必至」と訴え。FC加盟店協会会長の河合章さんは「インボイスが始まり、お酒の配送業者から手数料を取られるようになったり、今まで不必要だったレジの手入力が必要になったり、本当にややこしい。即刻廃止を」と話しました。

政治転換へ決意
「消費税下げろ!」「軍拡やめろ!」とコールしながら財務省前をデモ行進しました

 各地・各分野から4人が発言。能登半島地震に襲われた石川県からは、能登民主商工会(民商)の亀﨑正藏さんが発言し(別項)、大きな拍手に包まれました。大分県の木村鉄男さんは、大分市の住宅街にある陸上自衛隊の大分分屯地で、大型弾薬庫の増設工事が進められている問題を告発。「防衛の名で進める大軍拡計画は、憲法の平和主義に反するだけでなく、私たちの命を奪う」と反対運動の先頭に立つ決意を述べました。愛知県の杉本博さんは「STOP!インボイスの会」と一緒に「インボイスいらんがね実行委員会」を立ち上げ、デモを準備していると紹介し、「夢と自由を奪われるストップ、ストップ、ストップ、インボイス!」とコール。群馬県前橋市の店橋厚さんは、2月4日投開票の市長選で、自民、公明が推薦した現職市長を破り、民商が支援した新人の小川晶さんが当選したことを報告。「政治は変えられると実感した。業者支援、地域振興を求めて働き掛けていく」と表明しました。
 「中小業者の塗炭の苦しみをよそに、大軍拡・大増税を推し進め、営業、くらしを破壊する自民党政治を一刻も早く終わらせるべき」とした大会アピールを満場の拍手で採択し、請願デモを行いました。全労連の秋山正臣副議長が激励あいさつに駆け付け、日本共産党の倉林明子参院議員が国会情勢を報告しました。

今こそ民商の力を発揮 「能登は負けない」

石川・能登民商副会長 亀﨑 正藏さん=建設
発言する亀﨑さん

 奥能登の事業者は、営業と生活を一瞬で失い、恐怖と絶望に追いやられました。家は全壊し、避難を続けています。民商は、自分たちにできることをやろうと支援物資を届けています。能登に生まれ、能登に育ち、能登とともに生きる人がいる限り、前を向いて最善を尽くすことが、私たちの使命です。
 食料もない、トイレもない、ライフラインは使えない中で、この30年余りで全国で震度7の地震を6回も経験したのに対策を怠ってきた国や県への怒りも高まっています。県は昨年、ようやく沿岸調査を始めたが、時すでに遅し。今こそ、民商の力を発揮し、役員を先頭に学び合い、活動を発展させていかねばなりません。
 苦労があるからこそ、ピンチをチャンスにできます。能登は負けません。


 >> 【全中連決起大会】要求実現へ共同を広げ、力を合わせよう 8省庁などと交渉

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