「物価高や消費税インボイス(適格請求書)で庶民が苦しんでいるのに、消費税減税には背を向け、裏金作りに励んでいた自民党議員が許せない!」―。こんな怒りの声が噴出したのは、全国商工団体連合会(全商連)も加わる消費税廃止各界連絡会(各界連)が呼び掛けた「怒りの全国いっせい宣伝週間」(12月18~24日)です。消費税関連法案が参院で強行採決された同24日(1988年)を中心に、各地の民主商工会(民商)や県商工団体連合会(県連)の役員らが消費税減税などを訴えました。
【静岡県各界連】「生活きつい」人生初の署名
「減税するしかないのに、なぜ岸田首相はやらないのか」との声が寄せられたのは、静岡県連も加わる静岡県各界連の署名宣伝(12月22日、静岡市の呉服町商店街)。この声を寄せた60代の女性2人組は「年末年始の買い出しに来たが、昨年より大幅に値上がりし、買うのを諦めた」と、そろって署名。30代の青年は、生まれて初めて署名に応じ、「働き方改革で残業が減り、休日が増えたが、手取りが減った。生活が本当にきつい」と語りました。
宣伝には7団体から12人が参加。手作りのアピールボードなどを掲げ、1時間で署名37人分を集めました。
【三重・桑名員弁各界連】低所得者への優しい政治を
三重・桑名員弁民商も加わる桑名員弁各界連は12月25日、JR桑名駅前で宣伝を行い、4団体から12人が参加しました。
通行人から「物価高で国民が苦しむ中、自民党議員は、裏金作りに励んでいた。多くの議席を得たのに、簡単に裏切る政治家が許せない」「市役所で、住民税非課税世帯に対する給付金の申請をしてきたが、冷たい対応だった。低所得者に優しい政治を」と不満の声が寄せられました。
民商の荒木藤治会長=介護サービス=は「インボイス制度は、事業者に混乱を広げ、消費税増税のさらなる布石でもある。輸出大企業への実質的な補助金となる輸出還付金とともに、廃止させよう」と訴えました。
【広島西部民商】宣伝の音源を婦人部員作成
広島西部民商は12月19日、4人で、民商の宣伝カーを先頭に軽トラックなど計3台で自動車パレード。「私たちは中小業者の団体。負担ばかりが押し付けられるインボイス制度は百害あって一利なし」などと婦人部員が新たに吹き込んだ音源を流し、廿日市市役所や廿日市税務署、JR廿日市駅、佐方商店街などを巡りました。
【全商連など各界連】フリーランス駆け付け訴え
全商連も加わる各界連は12月24日、東京・JR新宿駅南口で署名宣伝。10団体から100人が参加し、SNSを見たフリーランスも駆け付けました。「STOP!インボイス」(インボイス制度を考えるフリーランスの会)の小泉なつみさんらがリレートークで訴えました。
署名したイラストレーターの、くらたみゆうさんは「取引先の出版社からインボイスの登録番号を求められ、仕方なく登録した。こんな制度のメリットが分からない」と話していました。
宣伝後は、大勢でにぎわう日曜の新宿の街を100人でパレード行進。沿道から、コールのリズムに合わせた手拍子や歓声が送られました。