食料品、生活必需品、ガソリンが次々値上がりし、暮らしと経営を圧迫しています。いまこそ国民・中小業者の負担を直接軽減する対策として、ガソリン税の凍結、消費税減税が緊急に求められています。
ガソリン価格に占める税金は揮発油税や石油ガス税などと消費税分を合わせて42・3%に上ります。このガソリン税を凍結すれば、1リットル180円のガソリン価格は単純計算で104円になります。政府は石油元売り企業に補助金を支給して引き下げると言いますが、その効果はわずか10数円。この補助金に使われた6・2兆円の税金があれば、ガソリン税を2年間ゼロにできます。
世界では物価高騰対策として食料品をゼロ%にしたり、電気代や燃料の税率を引き下げる国が相次いでいます。政府が決断すれば消費税の減税は可能であり、日本でも緊急に消費税率を5%以下に引き下げるべきです。
実質賃金が減り続け、物価高が続く中で実施されるインボイス制度は許せません。これまで免税事業者だったフリーランスや一人親方、自動販売機設置者、シルバー人材センターに登録している人が課税選択した際の消費税増税額は1兆365億円にもなるという試算もあります。
電気代の値上げにもつながっています。太陽光発電などを行う個人が固定価格買い取フィットり制度(FIT)を使って電力会社に売電している場合、売電する個人からインボイスをもらえない電力会社は消費税負担が増えます。経済産業省は電力会社の負担額を「賦課金」として電気代に上乗せすることを認めています。
税務署への13桁の登録番号がないと、消費税の計算上、実際の取引がなかったことにされるインボイス制度に道理はありません。
その上、消費税増税を招き、フリーランスや小規模事業者の負担を激増させるなど経済社会に重大な影響を及ぼすインボイス制度は直ちに廃止すべきです。全商連は「ガソリン税凍結、消費税減税、インボイス制度廃止」を求める新たな請願署名に取り組みます。署名で対話を進め、危機打開の世論と運動をさらに広げて、岸田政権の暴走をストップさせましょう。