神奈川県連も参加する「消費税を含めた税のあり方を考えるネットワーク」(消費税ネット)は8月5日、横浜市内でパネルディスカッション「それでもやるのインボイス」をオンライン併用で開きました。
神奈川保険医協会の馬場一郎副理事長が主催者あいさつ。「インボイス制度への免税事業者の登録は現在、1割程度に過ぎない。登録が進まないのは、業者いじめの制度だからだ」と強調しました。
税理士の亀山美代子さんが講演。インボイス制度は「『免税制度がなくなる』ものではなく、免税事業者が取引先から消費税を納めるよう要求されるようになる制度だ」と指摘しました。「これををきっかけに『公正な取引とは何か』を改めて考える必要がある」と語り、「制度自体もやめてもらいたい」と述べました。
パネルディスカッションでは、STOP!インボイスの小泉なつみさん、軽貨物ユニオンの高橋英晴さん、フリー編集者の吉田美幸さんが、大きな影響を受ける当事者として発言しました。
小泉さんは「フリーランスは、“命に関わるレベル”で影響を受ける」と告発。「実施まで2カ月を切ってもなお、大勢の人々が制度を止めようとしていることの意味を考えてほしい」と訴えました。高橋さんは「インボイスが物流危機をさらに深刻にし、ドライバーの生命にも影響する。中止・延期は絶対に必要」と主張。吉田さんは、インボイスが「取引先との良好な関係を崩壊させるもの」と強調し、「特定の業界・業種だけでなく幅広い人々が影響を受ける」と指摘しました。
コーディネーターの益子良一税理士は「インボイス導入は、将来の消費税大増税に向けた布石だ」と警告。「中止の運動を広げよう」と呼び掛けました。