全国商工団体連合会(全商連)も加わる全国中小業者団体連絡会(全中連)は7月28日、2023年業界懇談会を東京・全商連会館メインにオンライン併用で開催。27人が参加し、全国51カ所で視聴されました。
9・14に中小業者決起集会
岡崎民人事務局長(全商連)が開会あいさつ。懇談会に先立つ全中連の幹事会で「インボイス中止・消費税減税・保険証残せ!岸田政権打倒9・14決起集会」(9月14日、東京・砂防会館)の開催と省庁交渉の実施を決めたことを紹介し、「国会閉会後も、消費税インボイス制度の10月実施や、紙の健康保険証廃止が大問題になり、政権支持率も続落している。悪政を許さないたたかいを広げよう」と話しました。
物価高要因の倒産が目立つ
(株)東京商工リサーチで常務取締役情報本部長を務める友田信男さんが「日本経済・物価高騰と消費税減税の有効性」と題して講演。友田さんは、2022年4月以降、企業倒産が15カ月連続で増えていることを指摘。「コロナ禍の各種給付金効果で倒産が抑制されたが、今後は消費税10%増税の影響が出てくる。22年後半からは、物価高が原因の倒産も目立つようになった。そこに実質的な増税策であるインボイス制度が加われば、国内で経済制裁を行うのに等しい。現状では、倒産が減る要素は無い」と話しました。「物価が上がり続けて実質賃金が目減りして苦しい今こそ、消費税を減税すべき」と強調しました。
質疑応答では、「大企業が内部留保をため続ける一方、実質賃金が下がり続けている。労働分配率を上げる必要があるのでは」(医師)、「60歳以下の事業者の実態調査では、前年より売り上げが増えた人が60%いる一方、税金や社会保険料を滞納した人も15%いる」(神奈川)との発言もありました。友田さんは「大企業がため込んだお金を吐き出させる方策が必要」「税金、社会保険料の滞納は、融資の際のマイナス材料にもなる。手厚い支援が必要だ」などと応じました。
世論を広げて政治変えよう
全中連の代表幹事、住江憲勇さん(全国保険医団体連合会)が閉会あいさつ。「数々の憲法違反を重ね、強引に進めるマイナ保険証の“義務化”は、各地の小規模な医療機関を廃業に追い込んでいる。9月の決起集会に向けて世論を広げ、政治を変えよう」と呼び掛けました。