「税務相談停止命令制度」廃案に 全商連など国会行動 緊急署名4万超提出|全国商工新聞

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 「自主申告運動の擁護・発展をめざす国会行動」が2月22日、参院議員会館で取り組まれました。主催は全国商工団体連合会(全商連)や農民運動全国連合会、全国生活と健康を守る会連合会、全日本年金者組合、東京土建一般労働組合、納税者権利憲章をつくる会、自由法曹団、東京税経新人会の8団体。税務相談停止命令制度を創設しないことなど「納税者の権利擁護を求める緊急署名」4万6940人分を小池晃参院議員(共産)に手渡しました。小池議員は「納税者が自主的に集まって、税について学び合うことは納税者の権利であり、保障されなければならない。いま必要なのは、停止命令制度ではなく、納税者の権利を保障する憲章の制定だ。日本の民主主義を守るため共に頑張りたい」と力強く語り、署名を受け取りました。
 全商連の藤川隆広副会長が主催者あいさつ。「納税者の権利を守り、発展させてきた自主申告運動に国が介入しようとしている。共同を広げ、たたかう姿勢を示したい」と訴え。全商連の中山眞常任理事が「自主計算運動の擁護・発展をめざす緊急集会」(1月26日)以降の活動を報告しました。
 各団体の取り組みの交流では、自由法曹団の平井哲史弁護士が、同団が作成した「国民の自主申告権を疎外する税務相談停止命令制度の創設等に反対する意見書」について報告。「『命令制度』は国民が主権者として納税することを妨げる制度だ。規制対象があまりにも広範で、停止命令の判断の裁量を財務大臣に広く許しているのは危険で、命令が出された時点でインターネットに公開されることの不利益は甚大だ。何としても廃案に」と呼び掛けました。
 納税者権利憲章をつくる会事務局長の平石共子税理士は「税理士以外を取り締まることは、税理士法の範囲を越えているのではないかなどの意見が出ている。会として説得力があり、活用される『意見書』を作成したい」と述べました。
 千葉県生活と健康を守る会連合会の高野秀純事務局長は「貯蓄100万円以下の世帯が6割を占める中で、税金を含むさまざま相談が寄せられている。相談活動を取り上げる『命令制度』は許してはならない」と訴えました。
 その後、参加者は、衆院の財務金融委員全39人(委員長除く)に要請を行いました。

全商連の藤川隆広副会長(右から3人目)をはじめ各団体の代表が小池晃参院議員(右から2人目)に緊急署名を手渡しました

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