〈国民のみなさんへアピール〉改憲・大軍拡・大増税に反対し、公平な税制と民主的な税務行政の確立を求め、声を上げ、共同を広げよう|全国商工新聞

全国商工新聞

2022年12月12日 第54回3・13重税反対全国統一行動中央実行委員会

国民のみなさん

 コロナ禍と物価高騰の直撃を受け、国民・中小業者の危機は深まるばかりです。
 ところが岸田政権は、最も有効な物価高対策である消費税減税を拒否し、税率変更を伴わない消費税の増税策であるインボイス制度を実施しようとしています。「所得倍増」や「子ども予算倍増」は口先ばかりで、やろうとしているのは軍事費の倍増です。「敵基地攻撃」を掲げ、他国への先制攻撃に使われ、核兵器も搭載可能なトマホークミサイルを500発も購入する契約を進めています。
 しかし、ロシアのウクライナ侵略で明らかなように、軍事対軍事で平和をつくることはできません。憲法を生かし、戦争を食い止める外交こそ強めるべきです。今後5年間で必要な43兆円と、その後、毎年必要になる11兆円規模の軍事費を賄うために、国民への増税と社会保障の削減を画策するなど論外です。
 大企業や富裕層を優遇する不公平な税制も大問題です。2021年3月期に5兆円もの利益を上げたソフトバンクグループの法人税はゼロでした。株で大儲けをする富裕層の所得税負担率は1億円を超えると下がっていき、所得100億円超の所得税負担率は19・6%に過ぎません。

国民のみなさん

 インボイス制度が実施されれば、取引排除や値引き、新たな実務と消費税負担を押し付けられる中小業者・フリーランスは廃業の危機に突き落とされます。▼「税務署員3人が朝9時から夕方6時まで居座り、帳簿やパソコンのデータをすべて持ち帰る」「分納相談をしているのに、預金口座に振り込まれた人件費分の売掛金を差し押さえる」など、人権無視の違法・不当な税務調査が相次いでいます。▼スマホ申告やマイナンバーの記載を要件とするe―Tax(電子申告)など税務行政のデジタル化で課税と徴収の強化が進められています。▼政府の大規模化政策と支援策の削減、物価高騰の直撃を受ける農家や畜産業者は存続が危ぶまれる事態です。▼政府・日銀の金融緩和政策による円安・株高の恩恵を受ける大企業が内部留保を激増させる一方で、「賃金が上がらない国」になっています。▼物価高の最中に年金が削られ、75歳以上の病院窓口負担が2倍に引き上げられました。介護保険の改悪まで狙われています。▼マイナンバーカードと健康保険証の一体化を進め、医療機関に混乱と負担増をもたらし、国民の不安を増幅させています。▼ジェンダー平等を敵視し、憲法に自衛隊や緊急事態条項を盛り込むよう求めるカルト集団・統一協会と自民党の主張は一致しています。癒着し、広告塔となってきた政党・議員への審判が必要です。

国民のみなさん

 岸田政権の大軍拡計画にあるF35戦闘機147機の配備をやめれば、消費税率を2%引き下げられます。総合ミサイル防衛をやめれば、すべての年金受給者に年間6万円を上乗せできます。イージスシステム搭載艦2隻を造らなければ、児童手当を高校まで延長し、所得制限を撤廃できます。原子力潜水艦の保有を見送れば、国保料・税の均等割と平等割をゼロにし、1世帯当たり19万4千円も負担が減ります。
 世界では、電気代や食料品の付加価値税(消費税)を引き下げる国が広がり、アメリカやイギリスでは、所得に応じて負担率が高くなる所得税制が採用されています。
 税金の集め方と使い道の是正、悪政の転換が求められています。2023年3月13日(月)を中心に行われる第54回3・13重税反対全国統一行動は、憲法を踏みにじり、大軍拡と大増税に突き進む自公政権に対して、納税者=主権者として抗議の声を突き付ける一大共同行動です。
 このアピールへの賛同と、公平な税制と民主的な税務行政の確立を求めて全国各地で行われる統一行動への参加を心から呼び掛けます。

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