「まん延」発令なく、支援もない 「このままではつぶされる」 奈良民商 全業種への独自支援を要請 奈良市に飲食業者ら署名302人分提出|全国商工新聞

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 「このままでは、つぶされる」―。奈良民主商工会(民商)は2月18日、「奈良の飲食業者への支援を求める」請願署名を奈良市長に提出し、独自支援の実施を求めました。

市「思いを共有できた」

奈良市に全業種の中小業者への支援を求めた奈良民商の会員ら

 新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大で、飲食業者は開店休業状態に追い込まれています。まん延防止等重点措置が発令された35都道府県では休業協力金などが支給される一方で、発令しない奈良県内の飲食業者には一切支援がありません。
 「同じコロナ禍なのに、地域によって支援が違うのはおかしい。このままでは“街の灯”が消えてしまう」と立ち上がった奈良市内で飲食店を営むFさんを先頭に、集めた署名302人分を提出し趣旨説明しました。
 署名への協力を求め、訪ねた業者からは「私たちのために、ありがとう」「さすが民商さんだ」など歓迎と激励の声が寄せられました。Fさんはそうした声とともに、「今年に入り、客足は止まった。コロナ対策融資の返済も始まり、このままでは住む家さえ失いかねない」と自身の実情を訴えました。
 応対した市の広報課長は「今日は貴重な意見を聞かせてもらい、思いを共有できた」と応じました。
 署名は「まん延防止等重点措置」の適用を求めるとともに、飲食業者だけでなく、売り上げが減少したあらゆる業種の中小業者に県・市独自の支援を求めています。
 要請に参加した、民商の浜中達也会長は「来週には荒井正吾県知事宛ての署名を県に提出する。引き続き独自支援の実現のため、力を尽くしたい」と決意しています。
 要請には、日本共産党の北村拓哉、井上昌弘の両市議が同席しました。

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