全国中小業者団体連絡会(全中連)は昨年12月8日、代表幹事会を開き、2月4日に「中小業者・国会大行動」を開催することを決定(別項に開催要綱)。12日にはその成功へ、業界団体訪問を行い、賛同申し入れや懇談を行いました。
業界団体訪問では、首都圏の全中連代表幹事ら15人が手分けし、日本書店商業組合連合会はじめ10団体を訪ねました。
消費税減税を要望 ―中同協
岩瀬晃司代表幹事と岡崎民人同事務局長は、中小企業家同友会全国協議会(中同協)を訪問し、行動への賛同を申し入れ、意見交換。
応対した斉藤一隆事務局長は「景況は一進一退を繰り返している。コロナ感染が落ち着いた時期は好転も見られたが、厳しい業種もある。資材高騰の影響は大きく、ゼロゼロ融資を活用し頑張ってきたが、返済が始まり、これからが大変になってくる」。消費税については「仕組みそのものに逆進性など大きな問題があるので『抜本的な見直しが必要』が会の基本的な立場だ。コロナ禍の下で消費税減税を要望している」と述べました。
また、「昨年11月の緊急要望・提言で、インボイス制度は凍結し実施しないことを求めている。導入には反対だ」と話しました。
インボイス中止を ―出版ネッツ
フリーランス(校正、編集など)約200人が加盟する「出版ネッツ」(日本出版労働組合連合会加盟)には中山眞幹事らが申し入れ、中央執行委員の樋口聡氏らが応対しました。
インボイス制度の実施中止を求めて、フリーランスが署名3万人分超を集めたことを報じた商工新聞(1月17日号)を手渡して懇談。「多くは免税業者。出版社から仕事を請けるが、消費税分をもらえていない」「インボイスは死活問題。消費税負担を迫られたら、やっていけない。課税事業者を選択しないことで、値引きや契約継続などを巡って、中小出版社と敵対関係になりかねないことを危惧」と実情が語られました。
経産省や公正取引委員会などが昨年取りまとめたフリーランスガイドラインについて、実効性があるのかと疑問の声も。「減額、支払い遅延などを独占禁止法で規制するというが、インボイスが始まったら、単価切り下げが多発するのではないか」と訴えました。「今後、組合として出版の業界団体と懇談の場を持ち、フリーランスの実態や悩みなどを伝えたり、協議していく場を持っていきたい。インボイス実施中止へ力を合わせたい」と、全中連の行動への賛同・参加の検討が表明されました。