ギグワーカーなど影響 全商連 全労連と懇談|全国商工新聞

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インボイス制度の問題で意見交換した全労連との懇談

 全国商工団体連合会(全商連)は10月15日、全労連と懇談し、インボイス制度の問題について意見交換をしました。岡崎民人事務局長と中山眞常任理事らが参加し、小畑雅子議長と秋山正臣事務局次長が応対しました。
 岡崎事務局長は「10月1日からインボイス発行事業者の登録申請が始まり、下請けに対し、親会社から『登録してほしい』との話も出ている。課税事業者にならなければ、取引から排除される恐れがある。フリーランスや一人親方、個人タクシーの運転手らにも影響があり、日本商工会議所なども反対している。労働者にどういう影響があるのか、話を伺って共同したい」と呼び掛けました。
 小畑議長は「一人親方を組織している全建総連では、中心的な課題になっている。ギグワーカーやシルバー人材センターで働く人たち、軽貨物のドライバー、映画関係者、音楽教室、学習塾の講師にも影響を与える。シルバー人材センターで働く高齢者の賃金は元々低く、やりがいのために働いている人もいる。そういう人たちからも消費税をむしり取るというのか」と疑問を投げ掛けました。
 中山常任理事は「インボイス制度の実施で政府は、161万者が課税事業者を選択し、2480億円の増収になると見込んでいる。1者当たり15万円の負担増となり、実質的に税率変更を伴わない増税だ。自公政権の下で『雇用によらない働き方』が増え、インボイス制度は幅広い人たちに影響する。実施を中止させるため、一緒に運動を」と訴え。小畑議長は「全労連の幹事会などで学習会を開いて、実施中止に向けて運動を強めたい」と応えました。

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