事業再構築補助金が改善 要件緩和と新枠設置|全国商工新聞

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 経済産業省・中小企業庁はこのほど、新型コロナの影響による中小企業の新分野展開や業態転換などを支援する「事業再構築補助金」の申請要件を緩和し、新たな募集枠を創設しました(下の図)。制度の一部変更は第3回公募(9月21日に受付終了)から実施。公募は第5回まで予定しています。

 申請要件の緩和では、新型コロナによる売り上げ減少期間を拡大しました。従来、2020年10月以降に売り上げが減少した事業者が対象でしたが、緊急事態宣言が初めて発出された20年4月以降に拡大しました。
 さらに、売上高だけでなく、付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)が減少した場合も要件の対象に追加しました。原油高などで売上高が増加したものの利益が圧迫され、経営が厳しい事業者が申請できるようにしたものです。
 もう一つが、最低賃金枠など新たな募集枠の創設です。最低賃金が多くの都道府県で10月から「全国加重平均で前年度比28円増の930円」に引き上げられることを受け、最低賃金近くで雇用する従業員を一定数雇用する事業者を対象に、中小企業で補助率を4分の3とし、採択率を他枠より優遇します。
 通常枠の要件に加え、①20年10月~21年6月までの間で、3カ月以上「最低賃金+30円以内」で雇用している従業員が全従業員の10%以上いること②20年4月以降のいずれかの月の売上高が前年または前々年の同月比で30%以上減少していること(付加価値額の45%の減少でも可)―が要件です。
 第1回公募は応募2万2231件中8016件が採択(採択率36.1%)。第2回公募は応募2万800件中9336件が採択(採択率44.9%)されました。第1回は製造業、第2回は宿泊業と飲食・サービス業の採択がそれぞれ最多でした。

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