民商会員の底力を示した3・13 大商連の取り組み 初参加や協力者広がる|全国商工新聞

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「自分で提出」自覚を高めて

 「消費税は減税、インボイスは直ちに廃止!」「税務署は申告書控えに収受日付印を押せ!」―。3・13重税反対全国統一行動が3月13日を中心に、各地で取り組まれました。大阪の取り組みについて、大阪商工団体連合会(大商連)の浅野純一副会長=不動産仲介=に手記を寄せていただきました。

大商連 副会長 浅野純一さん=不動産仲介 手記

集会で訴える大商連の浅野副会長=写真は全て平野・濱中努通信員

 大阪府内での今年の3・13重税反対統一行動の集会は、全55民主商工会(民商)が参加して、43カ所で開催しました。デモを行ったのは33カ所で、昨年の27カ所から6カ所増え、街頭から「収受日付印の廃止反対」「押印しろ」などと声を上げました。
 40民商で、会員一人一人が申告書と控え、「収受日付印押印継続を求める個人請願書」を提出しました。46民商が自主申告を行い、昨年の29民商から大幅に増えました。
 3・13統一行動の成功に向け、大商連では「全会員に参加を訴えよう」と意思統一しました。

120人→200人に参加者増やす
税務署へのデモの先頭に立つ浅野さん(中央)

 都島民商では、役員の「収受印廃止に抗議する意味でも、今年は一人一人、自分で提出しよう」という訴えに、今まで申告書を民商に預けていた建設業者が「そんなんやったら、民商やめるわ」と言い出しました。そこで、役員や事務局員が時間をかけて自主申告の大切さを語ると「分かった。何とか仕事を調整して、参加するわ」と変化しました。こうした努力を続け、旭・都島の集会は、昨年の120人から200人へと参加者を大きく増やしました。
 これまで代表提出だった松原民商でも、今年はマイクロバス2台をチャーターし、30人で税務署に集団申告しました。役員らが前日に2時間以上、打ち合わせを行い、当日は「提出の寸劇」を演じ、盛り上がりました。自動車整備業の会員の妻は、翌日に入院を控え、「参加は無理や」と言っていましたが、収受日付印廃止の問題などを知り、「やっぱり、おかしいわ」と、痛み止めを飲んで参加。税務署に対し「50年以上も働いて税金を納めてんのに、その証明を出さんのか!」「リーフなんか意味のないもんに税金をかけんな!ハンコの方が安いやろ」と主張しました。帰りのバスが民商に到着したのは午後5時過ぎ。一日がかりの行動に「お疲れさま~」「よう、頑張った!」と自然に拍手が沸き起こりました。
 豊能税務署管内の豊中、池田、箕面の3民商も一人一人の提出を強め、税務署に確定申告書控えとリーフレットをホッチキス止めさせました。
 例年、3・13を重視している茨木民商は、今年も会員の8割以上が参加しました。提出は、これまで”箱に投げ入れ”方式でしたが、今回は参加者一人一人から申告書を受け取るよう税務署に要求。その結果、いつもより3倍近く時間がかかり、税務署員も「こんなん、やってられへん」と漏らし、参加者から「そやろ、だからハンコ押したら良かったのに」と突っ込まれる場面もありました。
 福島民商では、申告した会員が、その足で分納相談に行くと、収納係に「収受印が無い」と言われ「押印やめたんは、そっちやろ!」と押し返しました。
 その他の民商でも、初参加の人や集会への協力者が広がりました。各民商とも「こんな人が、こんな主張をするとは!?」と、会員の底力に役員や事務局員が驚かされ、力をもらった3・13重税反対全国統一行動となりました。

業者守るため民商を大きく

 役員・会員ともに、民商の断固たたかう姿勢に信頼を高めた”春の大運動”になったと思います。全会員運動をさらに発展させ、「業者を守るために、民商をもっと大きくしたい」「政治を変えよう」と、5月の第12回全国会長会議に向けた拡大、夏の参院選へとつなげていきたいと考えています。

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