「納税者が死んでも構わない。とにかく納付してもらう」―。2月、差し押さえを強行された長谷川隆さん(仮名)=建設=に白河税務署(福島県)の署員が放った言葉です。
その後、白河民主商工会(民商)に相談し、入会した長谷川さんは翌週の2月5日、民商役員とともに税務署に抗議。「暴言は問題だ。差し押さえの過程にも問題があるのではないか。税務運営方針を順守せよ」と、差し押さえ解除を求める要望書を手渡しました。
資材や燃料費が高騰し、元請けが売掛金を払ってくれない中で、厳しい経営状況に追い込まれた長谷川さん。従業員の給与や外注費の支払いも滞り、社会保険料や法人税、消費税の納付も困難になりました。
そうした状況でも、長谷川さんは税務署を毎月訪ね、納付の意思を伝え、相談の上で、誠実に納付計画を実行してきました。
しかし、税務署は、こうした事情を一切考慮せず、差し押さえを強行しました。署員の暴言は、差し押さえ解除を求めた長谷川さんに対し「完納しなければ、差し押さえを解除しない」という言葉とともに浴びせたものです。
長谷川さんは、税務署の強権的な対応に非常に憤っています。