愛知県連は10月20日、税金問題研究集会(税研集会)を名古屋市内で開き、16民商から役員や会員ら約40人が参加しました。
税理士の佐伯和雅さんが「納税者の権利と国民不在の税務行政」と題して基調講演。自主申告の重要性や納税者が権利を学び主張すること、税務相談停止命令制度や税務調査とどう向き合うかなどについて、自身の体験に基づくエピソードも含めて報告しました。
佐伯さんは、消費税について①応能負担原則に反し②法人税・所得税の税負担を軽減させ③格差拡大を助長し、国民を貧困化させる仕組みとなっていること―を告発。「消費税のインボイス(適格請求書)制度は、この悪税を正当化する手段であり、消費税を減税し、単一税率にすれば、インボイスは、さらに不要になる」と強調しました。参加者からは「一番タメになった」などの感想が寄せられました。
午後は、第1分科会「税務調査・納税者の権利と自主計算・自主申告の推進」、第2分科会「国民健康保険(国保)料・税の値上げを許さない運動交流会」の二つの分科会が開かれました。
第1分科会に参加した名古屋北部民商のOさん=建設=は、税務調査中の自らの経験を報告。「担当署員が調査理由を『無い』と答えても、調査はできるのか」などと質問し、他の参加者や佐伯さんがアドバイスし、励ましました。
第2分科会では、愛知県社会保障推進協議会の澤田和男副議長が「国保料の引き下げはどうすれば実現できるか」と題して報告。国保料引き上げをストップさせるための各自治体に向けた取り組みを交流しました。
参加者は「市民にも呼び掛け、署名を集めたい」「インボイス制度の消費税負担に、国保料まで上がったら、商売が続けられなくなるので、頑張りたい」などの声が上がりました。
尾北民商からは5人、名古屋北部民商からは4人が参加しました。