「建設労働者との契約をどうすればいいか、はっきり分かった」―。北海道・旭川民主商工会(民商)は6月9日、「建設労働者のための労働ルール学習会」を開き、7事業所の8人が参加しました。「残業代は幾ら支払えばいいのか」「雇用保険は、どのくらい働いたら掛けるのか」など労務関連の疑問に応えるために開いたもの。常任理事の請川尊史さん=社会保険労務士=が講師を務め、「労働時間と休日などの基礎知識」「労働時間規制と三六協定」などを学びました。
谷川広光会長=建築板金=は「労働環境の整備は、事業をスムーズに進める上で不可欠だ。トラブルを未然に防ぐ知識を身に付けよう」とあいさつ。
請川さんは「日本の労働基準は世界に比べて遅れているが、契約をきちんと交わしておかないと、後で困ることになる」と指摘。働き方改革で規制された時間外労働時間や有給取得の義務化について説明し、三六協定の結び方などを資料を示して具体的にアドバイスしました。
参加者は「備えあれば憂いなしで、知っているのと知らないのとでは気持ちが違う。参加して良かった」「うちでも労務の内容を見直したい」と話していました。
谷川会長は「国は法律で、中小業者にさまざまな対応を迫ってくるが、すぐに応えられるような経済状況ではない。低水準に置かれている下請け単価の問題などを解決するため、力を合わせよう」と呼び掛けました。