確定申告書の控えへの収受日付印取りやめ問題 共産党の協力で全商連が調査 財務省(国税庁)の異常さが浮き彫りに|全国商工新聞

全国商工新聞

 国税庁が来年1月から、確定申告書の控えへの収受日付印の押印を取りやめる問題について、全国商工団体連合会(全商連)は先ごろ、日本共産党国会議員団の協力も得て、中央各省庁の行政文書への収受日付印の取り扱い状況を調査しました。内閣府以下14省庁のうち、「対象となる手続きがない」とした復興庁を除き、財務省(国税庁)以外は全て「継続する」と回答しており、財務省の対応の異常さが浮き彫りとなりました。

小池晃参院議員が財政金融委で追及 「求めあれば押印を」

国税庁の対応を追及する小池晃参院議員=6月6日、財政金融委員会

 この問題で、日本共産党の小池晃参院議員が6月6日、財政金融委員会で「納税者が求めた場合は押印すべきではないか」とただしましたが、国税庁の星屋和彦次長は「関係行政機関や税理士会、関係民間団体、金融機関等に対して丁寧に説明を行っており、理解いただいている」と、あくまで押印中止を強行する姿勢を見せました。
 小池議員は「補助金申請の際や、融資の審査でも収受日付印のある確定申告書の控えが必要とされてきた。廃止には税理士会からも反対の声が上がっている。納税者が求めた場合は押すべきではないか」と質問。星屋次長は「申告等を行った事実は、収受日付印によらずとも、電子申告はe-Tax上で確認可能であり、書面申告は申告書等情報取得サービスや納税証明書など確認方法を整備し、納税者の利便性を高めてきた。来年1月以降、各種事務において収受日付印が押なつされた申告書等の控えの提出を求めないよう要請している」と答弁。小池議員は「納税者から希望されたら判を押す、そのくらいのことをやるべきだ」と重ねて求めました。

全商連、不当な扱いと断固たたかう

 全商連の中山眞常任理事は「納税者が望まないことを押し付け、有無を言わせず従わせるやり方や、『紙の申告書』を提出する納税者への差別的扱いは、基本的人権や法の下の平等を定めた憲法に反する許しがたい行為だ。収受日付印の押なつ継続を求める署名を推進して、業者団体や金融機関に理解を広げ、税務署への抗議や要請を強めるなど、納税者への不当な扱いと断固たたかう」としています。

購読お申込みはこちらから購読お申込みはこちらから