資材や食料品、水道光熱費などの高騰、「ゼロゼロ融資」の本格返済、インボイス強行による新たな消費税負担…。物価高と増税、高い社会保険料負担が、中小業者の営業と暮らしに深刻な危機をもたらしています。
岸田政権が打ち出した一度限りの所得税減税では「焼け石に水」。減税の後には、5年間で43兆円以上もの大軍拡の財源を確保するための大増税と、社会保障の給付減や負担増などが待ち構えています。
自民党安倍派の衆院議員が逮捕されるなど、政治資金パーティー券を巡る裏金事件が底なしの様相を呈しています。「国民には増税と負担増の痛みを押し付ける一方、税金も払わず、政党助成金とパーティー券などで私腹を肥やす」自民党政治に、国民の怒りが沸き起こっています。
昨年10月に導入された消費税インボイスで、新たに消費税負担を強いられることになった142万業者が今年、初めての消費税申告を迎えます。「インボイス制度を考えるフリーランスの会」(STOP!インボイス)のアンケート調査では、インボイス制度を巡り、約半数が「相談先がない」と答えています。
人権無視の税務調査や強権的徴収、差し押さえが相次いでいます。1月からの電子帳簿保存法の大幅「改正」によって、税務行政のデジタル化と強権化が強まります。4月からの税務相談停止命令制度の施行が、納税者が学び合って自主申告する取り組みに対する弾圧に悪用されることなど、あってはなりません。世界のミニマム・スタンダード(最低限の基準)である「納税者権利憲章」の制定こそ求められています。
今年、55回目を迎える「3・13重税反対全国統一行動」は、重税に反対し、税金の使い道を正す納税者の一大決起の場として発展してきました。昨年は全国527カ所、約6万5千人の参加で取り組まれ、「大軍拡・大増税、インボイス許すな」「停止命令制度反対、自主申告を守れ」などの声を上げました。この取り組みを契機に、インボイス中止を求めるフリーランスとの連携がいっそう発展し、停止命令制度を巡っては、たたかいに生かせる国会答弁を引き出してきました。
今年の3・13重税反対全国統一行動は、3月13日(水)を中心に開催されます。緊迫する情勢と行動の意義、政治への怒りなどを大いに話し合いましょう。「自主申告運動への弾圧をはね返そう」「消費税は直ちに減税、インボイス制度は廃止を」「大軍拡をやめ、税金は中小業者支援や子育て、被災地支援に」「倉敷民商弾圧事件で禰屋さんを無罪に」などの切実な要求を掲げ、集会やデモで多くの納税者にアピールしましょう。目前に迫った3・13統一行動を大きく成功させましょう。