消費税インボイス(適格請求書)が実施され1カ月弱の10月24日、全国商工団体連合会(全商連)も加わる消費税廃止各界連絡会(各界連)が「全国いっせい宣伝」を実施。各地の県商工団体連合会(県連)や民主商工会(民商)も加わる各界連の訴えに「署名が今までになく集まった」などと手応えを感じました。
カンパ千円とパン差し入れ 新潟県各界連
新潟県連も加わる新潟県各界連は、新潟市本町で7団体10人が宣伝。チラシ入りティッシュを配布し、署名19人分を集めました。
署名した女性は「消費税は大企業優遇の税制。インボイスも中小業者いじめの制度と思う。頑張って」とカンパ千円とパンを差し入れ。別の女性は「岸田首相は私たちのことを全く考えない。物価高騰に無策だし『異次元の少子化対策』は私たち女性をバカにしている」と怒りをあらわに。
県連の渡部睦夫会長は「インボイスは税率を変えない消費税増税で、さらなる物価高騰を招く。世界で100以上の国が踏み切った消費税の減税を」と訴え。同じく青木敦志事務局長は「建設の下請けが『インボイスを登録しないと単価を下げる』と言われたなどの相談が相次いでいる。インボイスは1日も早い廃止を」と呼び掛けました。
参加者は「今までになく署名への反応が良かった」「買い物に来て物価高を実感する人が多く、政府の対応の遅さに怒っている」など街の雰囲気を実感していました。
ガソリン税を凍結させよう 群馬・東毛、館林民商
群馬・東毛、館林の両民商は合同で、太田市役所前で宣伝。東毛民商の廣田明央会長=機械組立=は「ガソリン価格の42%を占めるガソリン税を凍結すれば、大幅に引き下げられる」と訴えました。
館林民商の坂上正光事務局長は「インボイスが原因で、太陽光発電やシルバー人材センターなどで国民負担が増える。インボイスを廃止させよう」とスピーチしました。
「首相駄目ね」署名に応じる 埼玉・川口民商など
埼玉・川口民商と埼玉土建はJR川口駅東口で、10人で行動。通行人が「消費税を5%に下げるのは賛成」「年金生活だから、物価高で厳しい。これ以上、消費税が上がると困る。岸田首相は駄目ね」などと応じ、1時間の行動で署名20人分が集まりました。
結婚も出産も考えられない 静岡県各界連
静岡県各界連は静岡市内の呉服町商店街で5団体8人で宣伝。50代後半の女性は「30代の娘は正規で働いているが、手取りは月15万円ほど。実家を出ることも結婚して子どもを産むことも考えられないと話している」と署名。女性2人組が足を止め、「消費税減税は賛成、頑張って」と署名に応じました。70代の男性とは敵基地攻撃能力保有が話題に。「何で普通に生きている庶民が犠牲になるんだ。戦争を始めるのも、景気が悪いのも、権力者がやっていることなのに」と憤りました。1時間で署名29人分が集まりました。
値上げが続き生活が困難に 京都・上京各界連
京都の上京各界連は10月23日、京都市上京区で5団体7人で宣伝。「ガソリンや電気代の高騰、食料品や日用品の値上げが止まらず、日常生活は困難を極めている」と告発し、「1兆円もの消費税増税をもたらすインボイスは即刻廃止すべき」と訴えました。
「税金は下げてもらわないと、ほんまに困る」「敬老乗車証の値段も上がって、大変」と3人が署名に応じました。
インボイスで単価下げられ 各界連
「インボイスが始まり、単価が1割ほど下げられた。こんな制度は無くしてほしい」―。全商連も加わる各界連が東京・JR新宿駅で行った宣伝では、フリーで映像制作を請け負う女性から憤りの声が。「人手不足で仕事は無くならないが、同業者は軒並み単価を下げられた。国は物価高騰に無策だし、収入の少ない人が損するばかり」と署名。杉並区の杉並区在住の音楽家の女性は「同業で登録した人は半々くらい。今は取引先から求められないが、この先が不安。コロナ禍以降、仕事が減り、貯蓄を切り崩した。自民党主導の政治を終わらせたい」と署名しました。
「スカスカの冷蔵庫は、値引きシールが付いた物ばかり」「家計簿を30年付けているが、今が一番苦しい」「物価が上がっているんだから消費税を下げて」など、消費税減税を望む声が多数寄せられました。
全商連の岩瀬晃司副会長は「ガソリン税凍結でレギュラー価格は104円ほどに下がる。1年間の凍結に必要なのは2.3兆円。一方、政府は石油元売りに補助金6.2兆円を注ぎ込んでいる」と告発しました。
5団体21人が参加し、署名21人分、シールアンケートで18人全員が減税に「賛成」しました。