「商売を伸ばしたい」「補助金など役立つ制度を学びたい」―。各地の民主商工会(民商)青年部はいま、業者青年の要求に応える運動を強めて仲間を増やそうと、声掛けを広げています。全商連青年部協議会(全青協)が11月19日、東京都内で開催する第48回定期総会の成功をめざす取り組みです。
民商青年部はこの間、全国業者青年実態調査(実態調査)で、会内外の業者青年1925人分の声を集めました。実態調査では、今後の事業展開について「拡大したい」との回答が50・4%と過半数に上りました。2022年の売り上げを前年比で伸長・維持させた業者青年が6割に達しました。コロナ禍、物価高騰などの厳しい経営環境でも、若い世代が事業に意欲的であることが示されています。
一方、10月1日から始まったインボイス制度には、「弱いものいじめ。腹立たしい」「消費税を払えるか心配」など廃止を切実に求め、悪政に怒りを沸かせています。
全青協は6月、実態調査の中間集約を活用して省庁交渉を行い、インボイス制度の実施中止や物価高騰対策、社会保険料の負担軽減など、業者青年の切実な要求を訴えました。参加した青年部役員らが「何もしなければ変わらない」「やり続けることが重要だ」と運動に自信を深めたことは、民商・全商連にとっての希望です。
この間、地域と民商の将来を見据え、業者青年に魅力ある取り組みに一歩踏み出した組織もあります。「民商の未来は青年部」と位置付けて、業者青年同士が交流できるよう、青年部の支援を強めた県連では、業者青年がリーダーシップを発揮して2回の交流会を成功させ、前進を勝ち取っています。SNS活用やパソコン記帳会、経営計画作りの学習会や異業種交流など、業者青年の発意を生かした取り組みで、民商が活気づく成果も各地に生まれています。
これらに共通するのは、「業者青年は交流し、励まし合いながら、生き抜く知恵を学べる場を求めている」ということです。訪問や対話を進めて民商青年部の仲間を増やし、全青協総会を大きく成功させ、業者青年の要求に応える運動の継承・発展につなげましょう。