岸田政権の経済対策 署名で危機打開の世論広げよう|全国商工新聞

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 若手のフリーランスらが活動する「STOP!インボイス」はインボイス導入直前の9月25日、52万人分を超えるオンライン署名を集めて、官邸前アクションを行いました。一方、ほぼ同時刻に発表された岸田文雄首相の経済提言は、インボイス中止・延期の声に耳を傾けず、消費税減税も拒否。経済対策を10月末にまとめるよう指示しました。
 提言は、①物価高から生活を守る対策②持続的賃上げ、所得向上と地方の成長③成長力強化に資する国内投資促進④人口減少を乗り越える社会変革の推進⑤国土強靱化、防災・減災など安全・安心の確保―の5本柱としています。
 岸田首相は、物価高に苦しむ国民のために「税収増等を国民に適切に還元する」と言いますが、消費税率を10%に引き上げ、国内経済を冷え込ませたアベノミクスの反省もなしに、「冷温経済」からの脱却はありえません。
 「成長力の強化」に向けて、「賃上げ」や「減税」を強調しますが、賃上げを実現した企業だけを減税する賃上げ税制の強化に加え、国内投資促進や特許などの所得に対する減税制度の創設など、大企業支援が中心です。過去最高の511・4兆円もため込んだ資本金10億円以上の大企業の内部留保を中小業者支援や賃上げなどの財源に活用する気配すら見せません。
 記者会見での「防衛増税の今後の方向性について」の質問に対し、2023年度から5年間の防衛費総額を43兆円程度とするとした閣議決定などの方針は変えないと強弁しました。
 食料品や生活必需品の高騰で暮らしと営業が圧迫される中、その苦境から脱する経済対策の方向性が示されなかったことにより、JNNの世論調査(9月30日~10月1日)では、63%の人が「期待しない」と回答。内閣改造も裏目に出ている岸田政権の経済対策は「解散に向けた環境づくり」との声もあります。
 全商連は第2回理事会決議(8月27日)で、10月から「ガソリン税凍結、消費税減税、インボイス制度廃止を求める請願」署名に取り組むことを決めました。新署名を推進して危機打開の世論を広げ、岸田暴走政権を解散総選挙に追い込んで審判を下しましょう。

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