建設関連の労働組合でつくる建設アクション実行委員会は6月15日、東京都内で財務省・国税庁に、消費税インボイス(適格請求書)制度の実施延期・中止を求め、要請しました。全国商工団体連合会(全商連)や農民、演劇人などインボイス反対で共同する団体の代表も同席し、125人が参加しました。
「インボイス導入の延期・見直し・中止」を求める要望に対し、省側は「2割特例などの経過措置を設けているし、独占禁止法や下請法、建設業法に触れる行為をQ&Aで示している。公正取引委員会と連携して、対応する」と答えるのみで、インボイスの見直しについては明確に否定。さらに、消費税の性格について、省側は「“預かり金”でないとは言っていない」と国会答弁を否定する発言も行い、会場は騒然となりました。
全商連の中山眞常任理事は「独禁法や公取委などを持ち出すが、公取委は免税事業者との取引停止は問題ないと回答している。消費税法では、帳簿や領収書が無ければ、仕入れ税額控除を認めない。今度は、インボイスの登録番号が無いと駄目だと言う。経済上の取引を無かったことにする法律は大問題だ」と指摘し、「“預かり金”ではないと言っていないというが、確定判決を否定するのか」と追及しました。
省側は「地裁判決は、事業者が消費者との関係で預かった消費税を過不足なく国庫に納付する義務を負うものではないとされているが、同時に消費者が負担した消費税は原則として国庫に全て納付されることが望ましいとされている」と強弁し、発言を撤回しませんでした。