全国商工団体連合会(全商連)も参加するTCフォーラム(納税者権利憲章をつくる会)は7日、衆院第2議員会館で第31回定時総会をオンライン併用で開催。20人が参加し、56カ所で視聴されました。強行された税務相談停止命令制度(命令制度)が、納税者主権の申告納税制度にそぐわない制度だと告発し、納税者権利憲章の制定や税理士法改正の必要性を確認し合いました。
TCフォーラム代表委員の石村耕治・白鴎大学名誉教授が記念講演。命令制度は「税務当局に、むき出しの権力行使を無制限に容認するもので、不必要」と指摘しました。申告納税制度を擁護・発展させるために、納税者の権利憲章を制定させ、「主権者である納税者が税金について自由に語り合い、無償で相談できるよう、個人や団体の活動を活性化させよう」と呼び掛けました。
パネルディスカッションでは、全商連の中山眞常任理事が発言。昨年12月以降、急速に広がった命令制度阻止のたたかいを振り返り、「目的や対象を明確にし、弁明の機会を設けさせるなど一定の歯止めをかけたことに確信を持ち、制度の危険性をつかみ、ひるまず、自主申告運動にさらに磨きをかけよう」と強調しました。全国建設労働組合総連合(全建総連)の西雅史税金対策部長は「今後も変わることなく、申告納税制度に基づいた活動を続けていく」と表明しました。
会場からは、命令制度で「処罰されるのでは…」との相談が数件寄せられているとの報告も。納税者の立場に立った税務行政や、税理士法改正を求める発言などが相次ぎました。
総会は、2023年度の活動方針を確認。鶴見祐策(弁護士)、益子良一(税理士)、石村耕治の各氏を代表委員に選出しました。