危機生き抜く知恵集め “持続可能な循環型経済・社会の確立を”
「中小業者主役の持続可能な循環型経済・社会の確立を」をテーマに、第22回中小商工業全国交流・研究集会(商工交流会、主催=同実行委員会)が9月1~3日、8~10日の2週にわたり、全6日間・18企画で開催されます(図1)。4年ぶりとなる今回は、コロナ禍や参加しやすさを考慮し、全日程をオンライン(Zoom)で開催する初の試みに挑戦。「危機を生き抜く知恵と勇気が湧いてくる」多彩な企画を紹介します。
【全体会】
オンラインの利点を生かし、全5企画への参加が可能です。
◯記念講演(企画1)
「中小企業の連携による経済活性化の可能性」(仮)大貝健二(北海学園大学教授)
コロナ禍や物価高騰の下で、経済をどう立て直すのか。地域企業の連携事例などから、その方策を探求し、循環型経済の確立の重要性を明らかにします。
◯パネルディスカッション
A 「小規模事業者を支える自治体の役割」(企画2)・コーディネーター岡田知弘(京都橘大学教授)
新型コロナ禍や物価高騰下での自治体の施策展開、中小業者の取り組みを通じ、中小・小規模企業振興基本条例を生かした地域づくり、地域経済社会のあるべき方向を議論します。
B 「危機に負けない私の経営改善」(企画3)・コーディネーター山下紗矢佳(武庫川女子大学専任講師)
創意工夫を凝らした経営実践や経営革新など、中小業者の取り組みを学び合い、経営意欲を高め合います。経済危機に負けない商売の在り方を考えます。
◯基礎講座
①「経営計画の作り方と実践方法」(企画4)
・講師 弥永功児(第一経営相談所)
経営分析から事業の維持・発展を探るために欠かせない事業計画と、実践のポイントを学びます。
②「インボイス対応を学び合う」(企画5)
・講師 湖東京至(元静岡大学教授、税理士)
消費税インボイス制度の問題点を明らかにし、実施中止を展望しつつ、実務的な対応を学びます。
【分科会】
業種別交流や地域経済振興、エネルギー、地域金融、税制や社会保障など、13のテーマごとに問題を深めます(図2)。
【参加費と申し込み方法】
申込書を全商連ホームページからダウンロードし、必要事項を記入の上、ファクス(03-3988-0820)またはメール(seisaku@zenshoren.or.jp)で送信の上、左記の参加費を振り込んでください。入金確認後、参加用のZoomの情報がメールで送られます。
◯参加費
個人:3千円(学生2千円)
団体:①4~10人=1万円
②11人以上=1万円+(申し込み人数-10)×500円
◯申し込み締め切り
8月7日(月)
オンラインの強みを発揮
第22回商工交流会実行委員長・全商連副会長 岩瀬 晃司
第22回商工交流会が、前回2019年9月の長野県での開催以来、オンラインで4年ぶりに開催されます。
商工交流会は、全国商工団体連合会(全商連)だけでなく、学者・研究者、労働組合、市民団体で実行委員会を構成し、共同して中小業者の抱える多面的な課題の整理と、その解決に向けた方向性を、その時々のテーマに沿って深めてきました。
また、地域での共同を進める契機とし、地域に根差すものとなるよう、都道府県単位での開催にも努力してきました。こうした「商工交流会運動」を通じて恒常的な研究活動の重要性が明らかとなり、1984年からは「中小商工業研究」誌の発行、89年には全商連付属・中小商工業研究所が設立されています。
今回はオンラインによる開催となりますが、オンラインならではの良さを発揮して、一人で複数の分科会に参加できるようにスケジュールを組みました。多くの皆さんの参加を期待しています。