2023年原水爆禁止国民平和大行進(平和行進)が5月6日、東京・夢の島第五福竜丸展示館前からスタートします。全国11の幹線コースと網の目の行進が取り組まれます。
1958年、第1回の平和行進から66回、核兵器の廃絶と平和を求めて歩く行動は、誰もが参加できる国内最大の反核、平和運動として受け継がれてきました。
ロシアによるウクライナへの侵略が始まってから1年が経過し、核兵器使用の威嚇が繰り返されてきました。アメリカ、中国、北朝鮮も核軍事力を強化し、フィンランドがNATO(北大西洋条約機構)に加盟して軍事ブロックが拡大するなど、核兵器使用の危険性はかつてないほど高まっています。
一方、核兵器禁止条約への署名国は92、批准国は68となり、禁止条約への参加を訴えた国連決議は124カ国と、国連の3分の2の国が賛成し採択されました。核兵器を絶対に使わせないとの危機感が世界で共有されています。
岸田文雄首相はG7広島サミット(5月19~21日)で「核兵器のない世界」を主要なテーマにするとしています。それならば、被爆者の声を聞いて実相を伝え、核兵器禁止条約に率先して参加し、イニシアチブを取ることが、唯一の戦争被爆国の責務です。アメリカの核戦略と中国包囲網に進んで協力し、軍事費を5年間で総額43兆円に引き上げ、敵基地攻撃能力を保有し大軍拡に、かじを切ることは、アジアと世界の平和を脅かすものです。
平和行進は市民と自治体とを結んできました。自治体首長、議会議長、地域の団体などから寄せられた行進ペナント(広島に寄贈された折り鶴の再生紙を使用)は昨年、過去最高となる1万4千本へと広がりました。
「日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求める」自治体の決議は、全自治体の約4割となる651自治体へと広がっています。
「平和でこそ商売繁盛」の信条を生かし、「日本政府に核兵器禁止条約への批准を求める署名」を広げ、夏の原水爆禁止世界大会へつながる平和行進を多くの市民の参加で成功させましょう。