全国商工団体連合会(全商連)など自主申告運動を進める8団体は7日、税務相談停止命令制度の創設を含む税制関連法が3月28日に参議院で可決成立したことを踏まえ、「自主申告運動の擁護・発展をめざす懇談会」を全商連会館で開きました。急速に広がった同制度に反対する運動と国会論戦を振り返り、今後の取り組みを確認しました。
8団体は全商連の他、農民運動全国連合会、全国生活と健康を守る会連合会、全日本年金者組合、東京土建一般労働組合、TCフォーラム、自由法曹団、東京税経新人会。
浦野広明税理士は「悪法を形骸化する鍵は、憲法21条(集会・結社・表現の自由、通信の秘密)を生かし、納税者の権利を広げる運動だ」と提起しました。
全商連の中山眞常任理事は「日本共産党の衆参両院議員と連携した国会論戦で、停止命令制度の目的と対象を、脱税や不正還付の指南を防止することに限定させた」と報告しました。
「警戒を怠らず、萎縮せず自主申告の運動を進めたい」(農民連)、「納税者権利憲章制定を求める運動を進めよう」(TCフォーラム)、「税理士法の改正を求める運動を進めていきたい」(東京税経新人会)などの声が上がりました。
5月24日に「自主申告運動の擁護・発展をめざすシンポジウム」を開催し、6月7日に緊急署名を国会に提出することを確認。シンポジウムを機に8団体による活動は中断し、共同した対応が求められる状況が現われ次第、活動を再開することを申し合わせました。
国会論戦で尽力した日本共産党の小池晃参院議員がビデオメッセージであいさつ。「納税者の権利を守れと堂々と主張しよう。引き続き、皆さんと力を合わせてたたかう」と表明しました。