第5回いのちとくらしを守る税研集会 全商連など 大軍拡、大増税ストップを|全国商工新聞

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会場に89人、オンラインで全国129カ所から参加した第5回いのちとくらしを守る税研集会

 全国商工団体連合会(全商連)も実行委員会に加わる「第5回いのちとくらしを守る税研集会」が1月28、29の両日、都内の会場と全国をオンラインで結んで開かれ、会場に89人が参加し、129カ所で視聴されました。
 28日の全体会では、住江憲勇実行委員長(全国保険医団体連合会会長)が開会あいさつ。「岸田政権が大軍拡をめざしている今だからこそ、“いのちとくらしを守る”ことが大事。大いに学び、議論を深めてほしい」と呼び掛けました。
 不公平な税制をただす会の代表委員を務める浦野広明、菅隆徳の両税理士が報告。浦野税理士は、「日本の税財政の改革課題」として、戦後の税財政の歩みを振り返りつつ、岸田政権がめざす大軍拡・大増税路線を批判。憲法を根拠に「税はすべからく社会保障に使うべき」と強調し、所得税と法人税に応能負担原則を貫く税制改革による財源試算などを紹介しました。菅税理士は「大企業史上最高益と税金の応能負担」と題し、空前の利益を上げながら、法人税負担を逃れる税制のゆがみを正すため、「法人税にも累進税率を適用すべき」と訴えました。
 東京大学の斎藤幸平准教授が「人新世の『資本論』―気候危機打開・脱成長コミュニズムの提唱」をテーマにオンラインで講演しました。
 29日は「年金制度問題と財政赤字」「社会保障と滞納問題」「税務手続きのデジタル化」など四つの分科会に分かれて、テーマごとに議論を深めました。
 第3分科会「税務行政と税務調査」では、全国税労働組合が最近の税務行政の実態を、東京税財政研究センターの八代司税理士が税務調査の現場で起きている問題点を報告。TCフォーラムの平石共子税理士が世界の納税者権利保護の実情と、立ち遅れる日本の状況を比較。税理士以外の税務相談を停止させる「税務相談停止命令制度」創設の狙いも紹介し、納税者権利憲章制定の必要性を強調しました。

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