「カジノをやめ、中小業者の仕事おこしで成長を」―。大阪商工団体連合会(大商連)は1月20日、大阪市と交渉し、市内14民主商工会(民商)から35人が参加。中小業者への直接支援策と脱炭素対策の抜本拡充などを求めました。
この日までに市内21民商が各行政区に、要望書を提出し懇談に取り組んできました。参加者は「コロナ禍で売り上げが半減し、今度は材料、電気代の高騰で大打撃」(製造業)、「燃油の値上がりが直撃している。万博やカジノをやめて業者支援を」(運輸業)など厳しい実態を告発。
応対した経済戦略局が「中小業者支援策はプレミアム付き商品券だけ」との回答に終始するので、「商品券は小売りやサービスに限られ、小規模限定でもない。中小業者支援の観点が乏しい」と指摘し「直ちに新たな支援策を」と求めました。
脱炭素対策では、市が大阪府と進めている「無料省エネ診断」「省エネ最適化診断」「省エネコストカットまるごと事業」がそれぞれ年間12件、8件、30件で募集停止になっている事実を指摘し、不十分な人員・予算の拡充を求めました。
また、市内の中小業者の発展と一体で進める脱炭素対策が不可欠であるのに、市の施策は域外の大企業をもうけさせていると追及。環境局は「地域経済の発展と一体で取り組み、その中で中小業者支援を位置付ける」と回答しました。
脱炭素に必要な設備投資を地域の中小業者に発注する仕組みをつくることで域外への所得流出に歯止めをかける「大阪版グリーン・ニューディール」を一緒に進めようと提案すると、環境局は「地域の中小業者に発注する仕組みなど検討したい」と応じました。