阪神・淡路大震災の発生から28年を迎えた1月17日、兵庫県商工団体連合会(県連)も加わる阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議が主催した「1・17メモリアル集会」が、「災害被災者のくらし再建へ生活保障制度の抜本的拡充を」をテーマに神戸市内で開かれ、126人が参加しました。
熊本学園大学社会福祉学部の高林秀明教授が「熊本地震から6年、熊本豪雨2年の被災者の生活再建と支援制度の課題」と題し講演。「被災者生活再建支援法があるとはいえ、支援対象にならない人や被災者の孤立、格差と貧困の広がりが生活再建を阻んでいる」と指摘。「地域の支え合いセンターなどコミュニティーの場が必要で、被災者を孤立させない対策を」と呼び掛けました。
自治体が借り上げた民間住宅からの被災住民の追い出しが進められる下で、中止を求める裁判がたたかわれています。入居者の思いを吉田維一弁護士が報告し、災害時の住まいや人権をどう守るかを訴えました。
阪神・淡路大震災の発生時には、住宅や営業再建の補償が何もなく、「災害援護資金や事業者向けの緊急災害復旧資金融資を借りて生き抜こう」と被災地の民主商工会(民商)・県連は相談体制を強めてきました。
災害援護資金の返済免除は一定の方針が出つつありますが、緊急災害復旧資金融資は、返済期間が30年に延長され、債務残高も12億円に減少しています。しかし、親から子に引き継がれ少額ながら返済を続けている人がいる一方、信用保証協会の代位弁済が毎年増えています。
県連では、「実態に即した返済凍結や返済免除など特別措置を講じる」よう、県や神戸市などへ要請しています。