税理士以外の税務相談を停止させる「命令制度」の阻止へ 自主申告運動の擁護発展めざす緊急集会 全商連など8団体 「緊急署名」広げ国会に|全国商工新聞

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 「急いで『命令制度』を許さない大運動を巻き起こそう」―。政府・与党が、税理士以外の税務相談を停止させるなどの『税務相談停止命令制度』創設を盛り込んだ税理士法改定を含む所得税法等の一部「改正」案を、3月中に成立させようとする中、「自主申告運動の擁護・発展をめざす緊急集会」が1月26日、オンラインで開かれました。全国商工団体連合会(全商連)など8団体が呼び掛けたもの。最大500カ所の上限を上回るほど視聴があり、阻止への決意を固め合いました。

「命令制度を阻止しよう」と訴える全商連の太田義郎会長

 全商連の太田義郎会長が開会あいさつ。「納税者の自主申告権を、国家が侵害しようとしている。憲法で保障された国民主権を守るために『命令制度』を阻止しよう」と訴えました。
 日本共産党の小池晃参院議員が国会情勢を報告。「岸田首相は、安保3文書を国会に説明せず閣議決定しアメリカに真っ先に報告するなど、民主主義を踏みにじる中で『命令制度』を突然、持ち出してきた。財務省ヒアリングでは、民商や農民連など自主申告運動を進める団体も、対象となる恐れが明らかになった。OECD(経済協力開発機構)主要加盟国で、納税者の権利憲章がないのは日本だけだ。人権を保障するたたかいへと発展させよう」と呼び掛けました。
 全商連の中山眞常任理事が、集会を開催した経過と、2023年度「税制改正の大綱」に盛り込まれた命令制度の中身などを報告。「この集会を、たたかいのスタートとし、悪法阻止の大運動を巻き起こそう」と提起しました。

大軍拡と連動の治安政策許さず

 鶴見祐策弁護士と浦野広明税理士が、命令制度を徹底批判。鶴見弁護士は「戦前は、公権力が税額を決定する『賦課課税制度』の下で税収を増やし、戦費を調達した。敗戦後、新憲法が施行され、税制は『申告納税制度』に改められた。納税者の権利を守るため、権力の悪辣な企てを許さない行動に立ち上がろう」と訴えました。

自主申告運動をひるまず 行動の呼び掛け

1、各団体の機関会議で税務相談停止命令制度阻止の方針を確立する。
2、共同の力を生かして宣伝行動を積極的に展開する。
3、「納税者の権利擁護を求める緊急署名」を積極的に集め、世論を広げる。
 2月22日、3月17日に国会内で署名を提出する。
4、衆参の財金委員を中心に国会議員要請を行う。地元国会議員への要請を全国で展開する。
5、確定申告準備で集まる機会を生かし、インボイス中止と併せて命令制度の危険性を知らせ、納税者同士が教え合う自主申告運動をひるまず展開する。
 3・13重税反対全国統一行動に向け実行委員会を確立し、集会・デモ、集団申告に取り組む。
 命令制度阻止と倉敷民商弾圧事件・禰屋裁判勝利のたたかいを結び、民主的な税制・税務行政への転換をアピールする。
6、今後のたたかいや日程は、呼び掛け8団体で相談し、具体化する。

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