インボイス登録9月末まで延長 運動の広がり力に中止・廃止を|全国商工新聞

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 「インボイス登録、9月末まで受け付け可能に半年延長」―。1月17日、大手新聞各紙が報じました。財務省、国税庁をはじめ、15に及ぶ省庁が参加した同16日の関係府省会議を受けたもの。「4月以降の登録申請を可能とする対応を行う」「申請書に『困難な事情』の記載は求めない」などを確認しました。政府が3月末としていた申請期限を、4月以降も『特例』として延長させ、さらに9月末まで通常通り受け付けるようにさせたのは、消費税のインボイス中止・廃止を求める世論と運動の力です。
 免税事業者はインボイスを発行できず、①課税事業者になるか②取引を諦めるか③消費税分を値引きするか―が迫られます。課税事業者も、①免税事業者と取引すると消費税負担が増える②取引先の選別を余儀なくされる―などの影響を被ります。
 いまインボイスが業界の存亡にも関わる大問題と理解され、反対の声が急激に広がっています。有名なアニメ月刊誌「アニメージュ」(2月号)が「インボイス制度は中止しかない」と打ち出して、アニメーター、声優らの座談会を掲載したのは、その象徴です。全商連「春の運動DVD」も、インボイス中止を求めるフリーランスら1200人の集会(昨年11月)など、運動の広がりを伝えています。視聴者から「若い人が反対しているので勇気づけられた」との声が上がっています。
 関係府省会議では、「全事業者への申告案内とリーフレットの送付」などを実施しても、課税事業者の登録が法人は7割、個人に至っては3割にとどまっていることが明らかにされました。一方、それを受けて「4月以降も、特に、免税事業者を含む小規模・零細事業者に対する周知広報を実施する」と確認したのは見逃せません。今後も、実務や納税など消費税負担の重さが分からないまま、申請する業者が出ることが懸念されます。
 民商・全商連はこの春、「いま書くべきは、インボイスの登録申請書ではなく中止署名」と呼び掛け、「世直し・人助け」の取り組みを広げています。全商連「自主計算パンフレット」やリーフ「インボイス登録ちょっと待って!」を活用して学び合い、この大問題を知らせましょう。


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