広島県連 2798人分の独自調査示し、県に支援強化求める 広島県 意見交換も参考にし、交付金の活用を検討|全国商工新聞

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 広島県商工団体連合会(県連)は6日、県商工労働局と個別会議を開催し、この秋、県内の民主商工会(民商)会員の6割超が参加した「営業動向調査」(2798人分)を基に作成した「政策提言」(別項)を提出。中小業者支援策の創設・拡充を求めました。

「調査は大変重要」

広島民商事務所で行われた、県連と県の個別会議の様子を伝える広島ホームテレビの報道

 県連から藤井賢次郎副会長=不動産仲介=をはじめ13人が参加。県側は長谷川充総務課長、渡邊正治経営革新課長ら4人が広島民商事務所を訪れました。調査結果や自由記述欄に目を通し、「調査は大変重要と受け止めている。県の施策を確実に届けるには、民商のような商工団体が必要」と敬意を表しました。
 県側は、中小業者への直接支援について「県内自治体が行う支援制度に対して、県が2分の1を補助する財政支援6億円を9月議会で予算化した。制度設計に役立ててもらいたい」と答えました。
 県の今後の支援の在り方について、「地方創生臨時交付金(物価高騰対応追加分)の財源を活用した支援を検討している。県内の中小企業・小規模企業の経営環境を調査し、今日の意見交換も参考に、状況をしっかり把握・分析し、適切に対応していきたい」としたことから、参加者は「売り上げ減少要件を緩和し、粗利の減少にも対応した制度設計を一緒に考えてもらいたい」と要望しました。
 資金繰り支援について、県側は「実質無利子・無担保(コロナ融資)について、事業者の返済負担を軽減できるよう、全国知事会等を通じて国へ要望している」と紹介。消費税のインボイス制度については、「インボイス導入に当たって、他の経済団体からも声をもらっている。動向調査に書かれた皆さんの声を国へ届けたい」と答えました。

燃料代月20万円増

 広島民商の飲食業の会員は「感染対策をして、融資も受けながら事業を継続しているが、今が一番大変だ。飲食街が感染源のような雰囲気を変えたい。行政も知恵を貸してほしい」と長引くコロナ禍の影響を訴えました。
 三次民商の高橋勇治さん=運送=は「昨年比で燃料代が月20万円ほど上昇したが、価格転嫁できない。資金繰りも厳しく、経費削減のため予備車両を売却した。売り上げは横ばいで、融資は活用できない。支援制度の充実と合わせ、現在の借入金の返済凍結・期間の延長を」と物価高騰の実態を明かしました。
 県連は、県中小企業・小規模企業振興条例に基づく中小業者支援団体となっており、毎年秋に県と個別会議を開催し、政策提言を行ってきました。5回目となる6日の懇談の様子は、広島ホームテレビでも報道されました。

別項 政策提言(骨子)

1.地方創生臨時交付金を活用した中小業者への直接支援
・広島県頑張る中小事業者月次支援金を新たに創設し、売上要件を緩和し、4月~9月までの売上減少に対応する制度に

2.中小企業・小規模企業への金融支援
・同一制度以外も借り換え可能な融資制度を創設
・20年返済、10年据え置き、完全無利子の融資制度の創設

3.小規模企業及び家族経営者が新型コロナウイルス感染症の陽性となった場合、安心して療養できる支援制度の創設
・国民健康保険による傷病手当制度(事業主特例の制定)
・休業支援金制度の創設

4.インボイス(適格請求書等保存方式)について
・2023年10月から始まるインボイス制度まで1年を切る中、インボイスが事業に与える影響について「分からない」が47.7%という状況です。広島県としてインボイスが小規模企業・家族経営者にどの様な影響を与えるかを掴み、政府に実施中止・延期を要請してください

5.コロナ支援金に税金をかけるべきではありません
・国及び自治体によるコロナ関連給付金は所得税法上、収入となり課税対象となるため、所得税・住民税
・国保税の負担が増える事により、事業を継続していくための制度としての役割がそがれます。事業継続を支えることによって本来の営業所得を回復できるよう、コロナ関連の給付金等は非課税とすること国へ要望してください

6.納税要件の取り扱いについて
・納税緩和措置の適用を受けている納税者については、納税要件を満たしたものとして各種申請等の対応を行うこと

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