「こんな被害は初めて」―。大型の台風14号が9月18日から20日にかけ、日本列島を縦断し、各地に被害をもたらしました。
宮崎県西都市では、市内を流れる一ツ瀬川に流れ込む支流の水門を閉じたことによる内水氾濫が発生。西都民主商工会(民商)の本部真一会長=建築=の作業場は腰まで水に浸かり、電動機械などが被害に遭いました。「数十年ぶりに水害に遭ったが、ここまで水が来たのは初めて」と言います。「気候変動の影響もあるが、農林業が衰退し、水田や山林など地域の保水力が低下していることも原因にあるのでは」と指摘しました。
民商婦人部長で自動車板金塗装を営む金丸文子さんは作業場の屋根が飛ばされ、大量の雨が侵入し、部品や塗料などが水に浸かりました。「機械類は運び出したが、水をかぶったので、乾かしてからでないと稼働するか判断できない」と困惑していました。
イチゴ農家の会員は、これから植える予定の苗1万株以上が激しい雨にうたれて、葉が痛みました。停電でポンプが動かず、水やりもできないなどの報告も寄せられています。
民商では、引き続き会員の被害状況をつかむとともに、救援に全力を挙げることにしています。