沖縄県知事選挙が、25日告示、9月11日投開票でたたかわれます。平和で豊かな沖縄をめざす玉城デニー県政の発展か、対米追随の岸田政権言いなり県政か、が問われる重要な政治戦です。
岸田政権はロシアのウクライナ侵略を悪用し、大軍拡と9条改憲の発議に突き進んでいます。安保法制の下で日本が攻撃されなくても、米国と共に敵基地の中枢を攻撃することまで狙っています。いったん戦火を交えれば反撃を呼び、在日米軍基地の約7割が集中する沖縄県に、戦争の惨禍が及ぶのは明らかです。
沖縄復帰50年ですが、人口密集地での危険な軍事訓練は続いています。米軍の事件・事故・犯罪には日本の警察権すら及ばない「治外法権」がまかり通り、人権や地方自治が踏みにじられています。
かつて保守本流だった故翁長雄志氏が知事選に立候補し、辺野古新基地への「埋め立て承認」に変節した当時の知事を打ち破ったのは2014年でした。沖縄地上戦や「銃剣とブルドーザー」による土地接収などを重ねた上に、基地被害に苦しみ続ける県民に寄り添う姿勢が共感を広げました。「オール沖縄」が、保守政治家や立憲野党、経済界などの共闘で結成され、辺野古新基地反対の意思表明が国政選挙でも重ねられました。翁長氏が急逝し、その志を受け継ぎ、18年の知事選に勝利したのが玉城デニー氏です。
この4年間の玉城デニー県政は、大浦湾埋め立て・設計変更の「不承認」や日米地位協定の改定、在沖米軍基地の整理縮小に向けた日米両政府への要請などに奮闘してきました。中学卒業までの医療費窓口無料化や就学援助の拡充、子どもの貧困対策を進めつつ、コロナ禍の感染症対策や事業者支援、需要喚起などに力を注いできました。民商・沖縄県連と県当局の信頼関係も高まり、地域循環型経済施策も県政に生かされています。
改憲・大軍拡の悪政に痛打を与えるため、自公政権挙げての利益誘導や脅し、デマ攻撃に負けられません。物心両面の支援とともに、沖縄出身の会員・商工新聞読者、知人への働き掛けを全国で強め、平和で豊かな沖縄と憲法理念が生きる日本への展望を開きましょう。