神奈川県真鶴町 「自営業者に多大な負担」 インボイス制度実施延期の一致点で賛同広げ 県内初の意見書採択|全国商工新聞

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 「中小企業・自営業者、フリーランスに多大な負担を求める消費税インボイス制度の実施は、延期を求めます」―。神奈川県真鶴町議会は6月3日、「消費税インボイス制度の実施延期を求める意見書」を県内で初めて採択。内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、経済産業大臣、中小企業庁長官宛てに提出しました。

消費税廃止神奈川県各界連の「税・社会保障一体改革反対キャラバン」で消費税減税を訴える黒岩範子町議

 神奈川県商工団体連合会(県連)も加わる消費税廃止神奈川県各界連絡会(各界連)と「3・13重税反対統一行動県実行委員会」の呼び掛けに応え、神奈川土建一般労働組合(土建)の西相支部が取り組んだもの。同支部の真鶴分会の代表が議会に陳情書を提出しました。
 採択に向けて奮闘した黒岩範子町議(共産)は「コロナ禍で踏ん張っている中小業者を廃業に追い込むインボイス制度は、本当は中止にしたいが、『延期』なら賛同するという町議も。真鶴分会の代表とも話し合い、意見書を国に提出することを優先させて、文言を『延期』に修正。議会前に各議員を訪ねて協力を求めた。採択されて、本当に良かった」と話します。
 6月2日、付託された総務経済常任委員会で、黒岩町議が発言。「税理士会も商工会議所も、周知が不十分で混乱を招くと話している。インボイスの実施自体を見直せという声も根強いが、今回は、コロナ禍で商売が大変な時に実施は延期せよという趣旨だ」と賛同を求めました。質疑や討論は無く、採択4人、趣旨了承4人の同数となり、委員長判断で採択。
 本会議では、委員会で趣旨了承とした町議も賛成するなど7人が賛成し、採択されました。

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