愛知県蒲郡市で12年ぶりに、住宅リフォーム助成が再開されることになりました。豊川民主商工会(民商)が毎年、市との懇談で求めてきたことが実ったもの。熱心な商工新聞読者の日恵野佳代市議(共産)も繰り返し議会で取り上げ、今年の3月議会で再開が決定し、民商に連絡がありました。民商の役員らは「継続して要望した成果だ」と喜び合っています。
2010年10月から翌年6月まで実施された住宅リフォーム助成制度は、工事件数726軒、工事総額9億6713万円(補助額6821万円)が活用され、担当した市職員からも「大変好評だった」と喜ばれていました。しかし、その後は制度が継続されず、毎年の懇談では「当初の目的は、10年に実施したときに達成できた」として、再開に後ろ向きな姿勢を示していました。
民商は、他の自治体の実績も提示しながら「中小業者が地元で仕事を続けられ、何より多くの住民に喜ばれる政策だ」と粘り強く交渉。20年10月の懇談時に、観光商工課長から「コロナ禍で、観光業を中心に市の産業は大きな打撃を受けている。事業者に対する良い支援策はないか」と問われ、「住宅・商店リフォーム助成がその一つになる」と提案しました。
昨年11月の懇談時にも「循環型地域経済の活性化を図る制度だ」と再開を要請。懇談に同席した日恵野市議が議会で再三取り上げるなど、粘り強い要請が実り、再開が決まりました。
今回は、在宅勤務や新型コロナ感染対策も対象になるなど拡充もされ、工事費の20%(上限20万円)が補助されます。第1期の受け付けは、6月5日~7月26日です。