事業主にも傷病給付金 埼玉県越谷市在住・埼玉東民商会員 10万円受給「助かった」|全国商工新聞

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越谷市に制度の改善を求めた埼玉県社保協の自治体キャラバン=2021年

 「事業主にも、国民健康保険(国保)の新型コロナの傷病給付金10万円が出て、助かった」―。こう話すのは、埼玉県越谷市在住で、埼玉東民主商工会(民商)の西山悟(仮名)さん=木工。昨年の夏、新型コロナウイルスにかかり、20日間ほど仕事ができませんでした。コロナ関連の給付金を受けていましたが、それだけでは生活が厳しく、民商に相談。「国保加入者は、パートやアルバイトなどの被用者にしか傷病手当金が出ないと思っていたが、事業主にも出るようになったと教わり、すぐに申請した。とても困っていたので、10万円を受け取れてホッとした」と話します。
 同市は昨年4月、国保に加入する個人事業主を対象とした「傷病給付金」を創設。新型コロナウイルスに感染した場合、10万円を支給することを決めました。
 市の国保年金課の担当職員は「民商などの団体や市議会から“傷病手当が被用者に限られているのは不平等。事業主も対象に”という指摘を頂いた。国保財政が赤字で難しいと考えていたが、他の自治体でコロナの臨時交付金を活用し、傷病見舞金などで事業主にも対象を広げてることを知り、研究した結果、傷病給付金を創設することを決めた」と経過を話します。
 民商は毎年、近隣の民商と共に自治体懇談を実施。他団体とも共同して市への要請を続けてきました。越谷市社会保障推進協議会(社保協)が1月26日に行った市への予算要望にも参加。国保税引き下げや18歳未満の均等割減免を求め、傷病給付金について「14件の申請があった。22年度も継続する予定」との回答を引き出しています。

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